12小節目 ページ14
「ああ、大丈夫だと思いますよ。」
思いのほか、Aがあっけらかんというものだから、ユンギはなんだか拍子抜けした。
そして、余計なお世話なのかもしれないが、この店は大丈夫なのかと、思ってしまう。普通に考えたらこんなやつ、雇ってもしょうがない。
「うちのオーナー、変わってるんで」
それが答えで良いのかと、思わず問いたくなるが、何はともあれクビは免れた。
ヘラリと笑うAを見て、なんだか少し安堵した。今まで、多少なりとも関わってきた同世代は、そのほとんどが自分を好奇の目でみるか、敵意むき出しで接してくるかのどちらかで、芸術なんて言っても、そこはシビアな競争世界であったから、しょうがないか、と諦めていた。しかしなんだか、このAという人物は、ほんわかと、どこか親しみやすい雰囲気で安心する。
ああ、あとあの人。あの人の近くも安心した。
自分で、逃げて無くしてしまったのだけど。
「ユンギヒョン、もう赤くないですね」
言われてみれば確かに、いつも初対面の人に感じる息苦しさや、恥ずかしさは何故だか消えていて。
「よかった」
そう、嬉しそうに笑うAを見て、釣られて笑えば、みるみるうちにAの顔が真っ赤に染まっていった。
不思議に思って覗き込めば、余計顔を赤らめて。
「あ、なんか？付いてます？俺の顔。」
「いや、顔赤いから」
言えばAは驚いた顔をして
「ヒョンは笑った顔が、か、わ、、、素敵です」
観念したように、ヘラリと赤い顔で言い放った。
『ユンギ、笑顔かわいいね』
昔、言われた声と言葉を思い出す。
そんなことない、と口から出そうになるけれど
『こういう時は、素直にありがとうって言うんだよ』
そう言われたのも思い出して。
「ありがとう」
そう言えば、真っ赤な顔したAが嬉しそうにヘラリとまた笑った。
「ね、ジミニヒョン、なにあれ、なんかのお見合い？」
「さぁ、知らなーい。ふふ、Aヒョンてば真っ赤っか。からかいがいあるなー」
「てか、早く仕事戻ってくれねぇかなA。マジであのバカ」
「まぁまぁ、ナムヒョン、野暮だよそれは。そこは俺に免じて許してやってよ」
「おい、テヒョナ、元はと言えばいきなり抱きついたお前のせいだからな？」
「いひゃいいひゃい！」
もうすぐ21時。お店が混み出す時間帯だ。
「いけますか？」
まずは簡単な所から。
そう言うと、Aは手を伸ばす。
ユンギは頷き、
その手を取った。
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ささづか(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます！嬉しいです！更新遅いですが、暖かく見守って下さいませ！ (2019年9月24日 16時) (
レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 凄い好きです！！頑張ってください！！ (2019年9月22日 11時) (レス) id: da52e12bf3 (このIDを非表示/違反報告)
ささづか(プロフ) - Min Haniさん» わ！ありがとうございます！そうです！あのユンギさんが可愛すぎて見切り発車で始めました。亀更新ですが、気長にお待ち頂ければ幸いです^_^ (2019年7月9日 19時) (レス) id: 545ea4fbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Min Hani(プロフ) - わー！BTS Worldのユンギですね！可愛い！続きを楽しみにしておりますヽ(´▽｀)/ (2019年7月9日 15時) (レス) id: 8dfdec943d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ささづか | 作成日時：2019年6月28日 13時
