祀り姫は宿儺の器に成り代わる弐【呪術廻戦】

58章あの子にまた会う時まで ページ11

どんな女がタイプそう聞かれ、伏黒と釘崎は首を傾げた。

｢なんで初対面のあんたと女の趣味を話さないといけないんですか？｣

｢そうよ！ムッツリにはハードル高いわよ？｣

釘崎の言葉に伏黒はさらにイラッとする。

｢オマエは黙ってろ！ただでさえ意味わかんねー状況が余計ややこしくなる｣

伏黒と釘崎の反応に東堂は楽しげに笑った。

｢京都3年東堂 葵自己紹介終わり、これでお友達だな！｣

訳の分からない状況に困惑する。2人だが、状況的にはかなりぶが悪く。
釘崎は丸腰であり、
東堂曰くその相手の性癖には相手の全てが反映されてるらしい。彼の目は本気だった。

だから、伏黒は頭の中で2人の人物が浮かんだ。
1人は大切な姉……そして、もう1人は

｢別に好みはありませんが……
あんた達がくだらないっていったそいつは、
誰よりも人を考えるやつでした。｣

｢助けたいやつがいます。
ただそいつはおそらく
俺なんかより強いんです。
1人で全部背負って、俺達には弱音なんか吐かないやつでした。｣

｢いつも笑ってばかりいて……｣

｢でも、そんなやつは何時も何かに怯えてたのを俺は知ってます｣

｢ほう？だが、そいつは死んだんだろ？｣

｢あいつが呪いの王如きに殺されるような奴じゃない…と俺は思ってます｣

｢だから、あいつが帰ってきた時、俺も強くありたい｣

伏黒の目は真剣だった。

｢俺は好みとかじゃないですけど、その人に揺るぎない人間性があれば……それ以外は何も求めません。｣

伏黒の話に東堂は涙を流す。

｢やっぱりだ……退屈だよ伏黒っ……
だが、その女には少し興味がある……ま、死んでるのは残念だがな！｣

そしてそのまま伏黒を吹っ飛ばした。

飛ばされた伏黒を見て駆け寄ろうとした釘崎に
今度は真依が抱きつく。

｢あーあ、伏黒くん可愛そー｣

｢二級呪術師として入学した天才も一級の東堂先輩の前では…ただの1年だもん後で慰めてあげよーッと｣

釘崎はその言葉に真依を睨みつけこう言った。

｢似てるって思ったけど全然だわ。真希さんの方が100倍美人寝不足か？毛穴開いてんぞ？｣


｢それとね？あんたが人外っていったあいつはねあんたらより人間してたわよ｣

｢同い年のくせに馬鹿でかいの背負って、誰よりも笑って、あたし達を優しいって言って
自分なんかそっちのけでね……｣

釘崎の言葉に真依は眉間にシワを寄せ言った。

｢口の聞き方教えてあげる｣

そう釘崎の脇腹に銃口を向けた。

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