十六話 ページ17
「あぅッ」
高杉は首輪を引っ張ると、自分の目の前まで私の顔を持ち上げさせた。
首輪が締まり、息をするのさえままならない。
「はーッ、はーッ……ゲホッ」
酸素を求め開いた口、光の無い虚ろな瞳を見た高杉は何を思ったか、赤い紐を離した。
「うぐっ！」
ドサリと音をたて私の体は地面へ叩き付けられた。
「はあっはあ、」
苦しい。
私は地面に這いつくばり酸素を肺いっぱいに吸い込んだ。
「うっ、ぅ……」
後から後へと涙が止まらない。
私の透明な滴はコンクリートを濡らした。
「俺ァそろそろ仕事に行く」
頭上で冷たく高杉の声が響いた。
視線を高杉に移し、私は話を聞いた。
ついでに睨みも効かしてやる。
「クククッ。んな寂しそうな顔すんな。万斉にでも遊んでもらいな」
牢屋から出た高杉が楽しそうに言った。
「ふざけるなっ……！ 高杉、真選組の名に懸けて貴様は絶対に許さない！」
私は地上へ繋がるドアを開けた高杉へ叫んだ。
すると、高杉は動きを止め背中を見せたまま笑った。
「まだそんなことが言えたか。いつまで持つか見ものだなァ？」
その声と同時に、扉は閉められた。
牢屋には私一人。
牢屋の中で、一人の女の声だけが空しく響く。
「土方さっ、みんな……、
会いたいよ……」
(助けて。)
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スカピイース - 続きを求むでござうもさもさ！！！まじで！ (5月13日 3時) (
レス) @page32 id: 57544f6bb8 (このIDを非表示/違反報告)
りん - 面白かったです!!!!続き下さい (2022年2月28日 11時) (レス) @page32 id: 5a52c0f3ec (このIDを非表示/違反報告)
ピース(プロフ) - 最期が分かりませんでした。 (2017年12月1日 17時) (レス) id: fa425b4f2d (このIDを非表示/違反報告)
坂本優希 - ヤダ焦らしプレイですか？ノれないですね。人生は何事もノリとリズムですよ！（何 を 言 っ て い る ？） (2017年11月25日 21時) (レス) id: fd426a3898 (このIDを非表示/違反報告)
きき - 終わりッスか！? (2017年8月15日 12時) (レス) id: 0633731848 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：またにゃん | 作者ホームページ：
作成日時：2014年4月17日 22時
