検索窓
今日:5 hit、昨日:12 hit、合計:54,447 hit

第71話 揺るがない ページ27


尾「ねえA、俺と一緒に恋みくじしない?」

忘れていた。ここは恋を司る神の神社だった。私はそんなものこの世に必要ないと思っている。
傍らで尾浜がニヤニヤして、ついには恋人繋ぎまでやってきた
尾浜の体温が伝わる

尾「あれ?あんがいすんなりといけた!」

尾浜は恋人繋ぎをした手を持ち上げ、兵助の方へ突き出した。やめろお前兵助に見せてんじゃねえよ

久「勘右衛門…!」
兵助はすんごい形相で尾浜を睨んだ。おいおいどうした。
私は勢いよく尾浜の手を振り払い、ドロップキックした
兵助は驚愕している。私は涼しい顔で言った

「私は恋なんて一欠片も興味ない。帰るぞ。」

きびすを返し、下までつながる長い階段へ歩んだ
すると

尾「今晩の旅館の夕食の中に、確か黒毛和牛のステーキがあったなあ。どうしようかな?食べよっかなあ?」

後ろで尾浜が歌うように囁いてきた
くそ!!私が食べ物の欲に弱いってところを突いてきやがった。
私は尾浜を睨んだ、まだ尾浜はへにゃらへニャラと言っている。くそう

尾「一緒に恋みくじ引いてくれたらあげるのに〜いいのかなあ?」

何であいつはあんなに煽るのが上手いんだ
私はがに股で尾浜に近づいていった

「黒毛和牛のためだ。受けて立とう。」

尾「やったー!!!」

尾浜は私に飛びつき、ギュッとハグしてきた。やめろ

尾浜の腕の中で埋もれながら兵助の方を見ると、
すごく悲しい顔をしている。手が震えている
どうした?
なにかすごく言いたそうな顔をしていた。声が喉に詰まって出ないらしい
私は尾浜の腕から離れ、兵助の方へ歩んでいった

「兵助、一緒に恋みくじを引こう」

尾「えええ!?黒毛和牛は!?」

兵助が悲しんでいたのは、一人だけハブられていたからだろう(違います)
ごめんな、ボッチにさせちゃって

尾「Aは俺としたくないってこと!?」

尾浜は瞳をうるうるさせた。
違う違うそうじゃない

「皆で引こう。」

尾&久「は?」

二人共素っ頓狂な顔をしてる。
何がおかしいんだ

尾「恋みくじは男女がやるもんなの!友達くじじゃないんだよ!」

なんと。友と分かち合う友情が、恋というものではないのか

尾「で、どうするの?Aはどっちを選ぶの?」

そんなに詰め寄られても困りますよ
どっちを選べって言われてもな…

「じゃあもういい。帰る。」

尾「え、黒毛和牛は!?」

「いらない」

黒毛和牛で揺らいでたまるか
と思った私の顔は

必死に欲望を抑え込んでいた

第72話 目眩→←第70話 幻覚?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
60人がお気に入り
設定タグ:忍たま , 5年生 , 現パロ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

竹林寺(プロフ) - アオハルかよ!さん» この小説の皮肉の部分がそれですよね笑 私も書いてて悲しくなりますが、どうか顔で夢主ちゃんを好きになる人達を嫌いにならないでくださいね! (2020年1月5日 17時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
アオハルかよ! - やっぱ顔なんだな〜って思い知らされました(´TωT`) (2019年12月29日 23時) (レス) id: eff87a002c (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - 竹林寺さん» はーい(^^) (2019年12月27日 18時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)
竹林寺(プロフ) - 笹蔵さん» 笹蔵さーん!コメント有難う!恋川くんと八尾くんのイラストお願いしまーす!あと夢主ちゃんも! (2019年12月26日 23時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - どうも!笹蔵です!竹林寺さんとは昔からずっと友達で、絵師をやってほしいと頼まれまして…どうぞ宜しくお願いします! (2019年12月24日 17時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:竹林寺 | 作成日時:2019年8月27日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。