第65話 一件落着 ページ20
彼の吐息が顔に吹きかかる。熱くて甘ったるい吐息だ。
私は尾浜に今、押し倒されている。押し倒されるのはこれで2回目か。
尾浜の片足が私の足の間にに入り込んでいる。尾浜の手は、私の髪を触っている。
肩肘を立て、もうキスできそうなくらい近かった。
「早くどいて。」
私は尾浜を睨むと、尾浜は顔を真赤にした。
今更気がつくのか?
尾「いいよ。」
尾浜はそう言うと、私の体から離れた…
と思った瞬間
ぺろっ
「!!!」
尾「やっぱり甘い。」
尾浜は私の口元についてた生クリームを、猫みたいに舐め上げた。
尾浜はごちそうさまとでも言わんばかりに、ニヤニヤしてた
「お前。殺されたいのか」
尾「キャー勘ちゃん怖い!(裏声)」
は?何が勘ちゃん怖いだ。
私は鋭い眼光を尾浜に向け、荷物をまとめ部屋を出ていこうとした。尾浜は相変わらず呑気に後ろで腕を組んでいる
尾「え?帰るの?」
「お邪魔しました。」
ちょっとまってよと言う尾浜をリビングに残し、
私は颯爽と靴を履き、ドアノブに手をかけた。
尾「なんか久しぶりにいっぱい喋ったね。」
尾浜の声が私の背中に当たる。
尾「最近全然喋ってなかったから、俺嬉しかったよ。」
お前が
「尾浜が私に告白なんてするからだろ。」
あんなの
「いちいち私をからかうな。」
いつもの冷やかしなんだろう?
尾「………あっははは!そーだよ。あれは冗談!もしかして勘違いしてたの?」
ほらやっぱり
「勘違いなんてしてねえよ。」
ドアを開けた。黄昏時に空が差し掛かっている。
尾「また明日!いっぱい話そう!」
これだけは言える。心の中のモヤモヤが晴れた
私も
「私もあんたと話せてよかった。ありがとう。また明日。」
======================
勘右衛門side
ドアが閉まる音が鳴り響く
部屋の中にはまだ彼女の存在が残ってる。
彼女の
髪の感触が
匂いが
肌のぬくもりが
まだ俺の中に残っている。
そう思うと、さっきのことを思い出してまた顔が赤くなった。鼓動の脈拍数が尋常じゃない。
尾「ああ〜」
彼女の食べかけたショートケーキが机の上にポツンとある。彼女が口の中へ入れたであろうフォークを
見つめた。
俺はそんなものをどうこうするとかいう精神が嫌いだから、すぐさまフォークを洗った。
水族館での俺の考えが蘇る
`兵助はやっぱり、勇気がないな、
俺はその場で座り込んだ
尾「意気地無しは俺の方だよ。」
弱々しい声がリビングにこだます
60人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
竹林寺(プロフ) - アオハルかよ!さん» この小説の皮肉の部分がそれですよね笑 私も書いてて悲しくなりますが、どうか顔で夢主ちゃんを好きになる人達を嫌いにならないでくださいね! (2020年1月5日 17時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
アオハルかよ! - やっぱ顔なんだな〜って思い知らされました(´TωT`) (2019年12月29日 23時) (レス) id: eff87a002c (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - 竹林寺さん» はーい(^^) (2019年12月27日 18時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)
竹林寺(プロフ) - 笹蔵さん» 笹蔵さーん!コメント有難う!恋川くんと八尾くんのイラストお願いしまーす!あと夢主ちゃんも! (2019年12月26日 23時) (レス) id: e33c68ca3b (このIDを非表示/違反報告)
笹蔵(プロフ) - どうも!笹蔵です!竹林寺さんとは昔からずっと友達で、絵師をやってほしいと頼まれまして…どうぞ宜しくお願いします! (2019年12月24日 17時) (レス) id: b0a186559f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:竹林寺 | 作成日時:2019年8月27日 11時