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悪魔は人の心に棲む-その4- ページ5

雪男が出ていった後に数分が立ったくらいに
獅郎や他の修道院に住んでいる人達が台所にやって来た

獅「今日も旨そうだな」

『まぁね!いただきます!』

各々食事をしていると獅郎へと近づく修道院で働く長友がやって来て獅郎に耳打ちをすると返事に答えるように頷く

獅「御馳走さん!と…悪いが食器片付けといてくれ
客が来た」

『わかった』

そう言って獅郎は長友と共に玄関へと向かっていく

Aも食べ終わると食べ終わった全員の分を洗ってから洗濯物の準備を始めるために
玄関近くの廊下を通ると窓から修道院の門の近くで獅郎と親子が話し込んでいる

獅「……なんの…まぁあんまり気に病まんことですな…そうだ…これを…」

懐から何かを取り出すと女の子に四つ葉のクローバーを渡す

獅「四つ葉のクローバーのお守りだ
持ってるだけで魔除けになる
お前はお父さんとお母さんが居て幸せだぞ」

女の子の頭を撫でながら言う獅郎

獅「本当に苦しい時は“助けて”って頼ればいいんだ
それでも駄目な時は祓魔師(オレ)の出番だ
よく寝て!よく喰って!よく遊べよ!」

親子は頭を下げながら修道院を離れていく

『大変だね
神父兼祓魔師って悪魔なんていないのに
ただのお悩み相談でしょう?』

獅「バーカ悪魔居るんだよ
俺達の心の中にな
お前だって昔は信じてだろう
“お父さんお父さん!怖いよー!”って昔は言ってた癖によ」

『やめてよ!雪男といい!お父さんといい!なんで昔の話を持ち出すかな』

獅「今のお前はちょっと大人しくなり過ぎて可愛げが全般ないぞ
もうちょっと反抗したっていいんだぞ」

『そんな事ないよ
だってお父さんの洗濯物と一緒に洗濯してないし柔軟剤も少し多めに入れてるもん』

獅「そうかそうかってそれどういう意味だ!!
俺が臭いってか!遠回しにそう言ってるようにしか聞こえなかったぞ!」

『あ、忘れてた
今日は朝イチでスーパーの安売りがあったんだ
行ってきます!』

獅「待って!A!俺が臭いか!どうかだけ正直に言ってから行け!頼む!お願いだーー!!!Aー!!!」

Aは獅郎の大声を聞きながら修道院から出ていく
そのときに黒い何か横を通り抜けたように見えたがAは気に止めずにスーパーに向かって走っていく

その光景を見て獅郎は驚く
そしてAが通り抜けた黒い何かを獅郎はなんの躊躇もなく握り潰す

獅「A…」

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作者名:エイボン | 作成日時:2020年5月1日 22時

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