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私の知らない過去 ページ12

いつも通り学校に行って帰ってきた時のことだった。





彩「ただいま〜」





大きな声で扉を開ける。





父「彩、お帰り」





彩「あれ?お父様、お母様も。今日会社はお休みでしたか?」





二人とも神妙な面持ちで椅子に座っている。





何かあったのかな?





母「彩……椅子に座りなさい」





私はお母様の言う通り椅子に黙って座る。





でも、二人とも何も言わない。





彩「どうしたの……?」





その場の空気に耐え切れず思い切って聞く。






父「月川さんから聞いたんだ。毎日、同じクラスの男子6人と遊んでいるんだろう。
  そういや、最近よく家を空けるよな?もしかして、そいつらと遊んでいるのか?」






頭が真っ白になった。






ついにバレてしまった……





どうしよう……?






どうしたら……





父「黙っているのはあっているからか?成績も前より落ちたよな。
  どうせ、そいつらと遊んでいるからだろう」







彩「違う…そうじゃなくて……」







言い訳も何も思いつかない。






母「彩、一条グループの跡継ぎはあなたしかいないわ。次期、女社長として期待されてるのよ。
  男の子たち6人とは手を切って。もし今回のようなことがもう一度会ったら名門の女子高に
  転校させるからね!」






お母様が泣きはらした目できつく言ってくる。






もう終わりだ。






絶望、その2文字が頭の中に思い浮かんでくる。







彩「分かりました……」







思いっきり声を上げて泣きたいのをこらえて、静かに言う。







部屋からでると、腕組みして壁にもたれている月川さんが目に入った。







彩「何で、何で言ったの!?私はKZが何よりの生きがいなのに!!」







月川さんに向かって涙を流しながら叫ぶ。







月「…何のことかな?」







いつも通りの無表情で冷たい目で私をチラリと見る。







彩「とぼけないで!!あなたには何一つ迷惑をかけてないのに!!関係ないのに!!」







月「関係あるから言ってんだろ!!」






月川さんは興奮して頬を少し赤くしながら怒鳴った。






とても迫力があった。






そして、はぁ、と息をつくと私の方に行きメガネを外し黙ってみ見つめた。






その顔は誰かに似ていた。






月「本当に覚えていないんだな……」






そして、黙って宙を見つめた。






その顔は悲しいような何かを思い出しているような切ない顔だった。

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バニラ - みなみさん» ありがとうございます!!今、『立花彩は武道家!?』というのを書いているのでもし良かったら見てください!最後まで、見てくださって作者は感激です!! (2019年4月2日 20時) (レス) id: 3c874928fc (このIDを非表示/違反報告)
みなみ(プロフ) - 完結おめでとうございます!.(*´▽`*).最後まで最高でした!ほかの話、、、出来たら教えてください♪お疲れ様でした! (2019年4月2日 15時) (レス) id: adba53847b (このIDを非表示/違反報告)
バニラ - 上杉愛梨さん» そう言ってもらってすごく嬉しいです!!読んでくださいって本当にありがとうございました!!! (2019年4月1日 20時) (レス) id: 3c874928fc (このIDを非表示/違反報告)
上杉愛梨(プロフ) - 完結、おめでとうございます。とても面白いお話でした。尊敬します。今日まで更新、お疲れさまです。 (2019年4月1日 15時) (レス) id: 1acdcbf3ab (このIDを非表示/違反報告)
バニラ - みなみさん» コメント、ありがとうございます!!憧れの作者さんにそんなこと言ってもらってすごく嬉しいです!!これからも、のんびり更新していくので応援よろしくおねがいします!! (2019年3月25日 16時) (レス) id: 3c874928fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:バニラ | 作成日時:2019年2月15日 20時

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