よし、番外編へ行こう。と思った今日この頃。【文スト】 参。

コイバナは自室でお願い・坂竹会長様リクエスト ページ14

探偵社給湯室にて。


春野さんが社長への茶を淹れようとしていた処に、賢治君の無邪気な言葉の刃により死にそうになっていた私が乱入し、愛しの谷崎君が這う這うの体で逃げ出したことに溜め息を吐いたナオミちゃんが這入って来て、壁に小指をぶつけた国木田さんを軽く(本人にとっては軽くでも何でもないと思うが)解体してきた与謝野さんが事務員に茶を頼もうと扉を開けた。




そして始まった唐突な女子会。

……いや何でやねん。待て何がどうなってこうなった。取り敢えず似非関西弁が出てくるぐらいには私は混乱している。


つか春野さん既にお茶淹れるの三度目〜〜！ 多分社長部屋で「何でこんなに時間かかってるんだろうな」とか思ってるって絶対！ お茶冷める度に飲み干してるけど凄いね逆に!?



「凪さんはそんなことはありません？」



ごめん聞いてなかった。


なんて言うことは流石に鋼のメンタルである私もできずに。曖昧に頷いた。ごめんよナオミちゃん……最近老化してきたのか意識が別次元にトリップしてしまうんだ……(？)。



「あ、そういえば太宰さんとは探偵社に入る前から知り合いだったんですよねー」

『あ、まあ……。知り合いっつうか、雇い雇われの関係というか』



「前も同じ職場でしたの？」と驚きながら訊き返してきたナオミちゃんに、うん、と肯いた。確かに結構な偶然だよな〜〜あの自称神様がいなければな〜〜！！ もう自称じゃないことは身をもって知っているけどなんかムカつくので自称をつけている。

曖昧に場を誤魔化そうとした私の雰囲気が伝わったのか(何せ前職場はマフィア)、ナオミちゃんはぷくっと頬を膨らませた。か、可愛い(真顔)。天国か此処は。



「キスとかそんなことありませんでした？」

『ぶふぉっ』

「ちょ、凪何してんだい」



思わず春野さんが皆に淹れてくれたお茶を吐き出した、もとい噴き出した。

……思い出すのはサードキスである(思い返せば三回も恋人以外の男性とキスしているのだ)、めちゃめちゃ記憶に残っている。というかあの人初っ端からディープかますとかバカなんじゃないのか。



「あら？ 顔が赤くなりましたわね？」

「えーっ凪ちゃん本当!?」

「妾(アタシ)も訊きたいねェ」

『待ってこれについてはマジで許して……！』



その後「私の名前が聞こえた気がした」と侵入してきた太宰さんに一撃をかました。反省はしているが後悔はしていない。


取り敢えず女子会なんて碌なもんじゃねえと思い知った。

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