…そうだ、番外編作っちゃおう！と思った今日この頃。【文スト】 弐！

莫迦は風邪を… ・ゆっぴ/唯華c様リクエスト ページ39

体温。39℃。

症状。鼻づまり、頭痛。

すなわち。



「風邪だね」

『ちがいばす』


：：：


寝台の上で頑として風邪だということを認めない私の周りに、探偵社員のほぼ全員が集まってきていた。人口密度高えよ。



「いや凪ちゃん流石にそれは無理あるんじゃ……」

『風邪じゃな"いでず』



ずずっ、と鼻を啜らせながら答えた私に太宰さんは若干離れる。気の所為だろうか、心の距離も離れた気がする。

体が熱いのも知ってる。何かちょっとヤバいんじゃないかというのも思ってる。がしかし。



『私はね、小学校がら中学生まで一度も風邪ひいだことないんでずよ……！』

「それでこんな嫌がってるの……」

『違いましだ、一回ひきばした……』

「微妙」「せめて零回」



至極もっともな意見が私へグサグサと容赦なく突き刺さる。わあ痛い。やばい。

うう"−、と近くにあったティッシュ箱から何枚も紙を取り、鼻をかむ。



「ともかく、風邪じゃなくても何でもいいから寝てなよ。調子が悪いのは自分でも判ってるだろ？」

『う……でも"……』



与謝野さんが白衣を脱いで云った。少し口籠もった私に、乱歩さんが飴を口に放り込んで云った。



「莫迦は風邪をひかない筈だけどな」

『ぞうです、そうでず』

「不味いこの子認めたくがない余りに自分が莫迦ですって云っちゃってる」

「莫迦だ」「莫迦」



言葉の刃がみるみる私に刺さる。アレ？ あれ、ねえ何か皆容赦なくない？ 何時もより酷くない？

とまあ心の中で思う訳だ。だけどですね、結構、頭痛くて。皆の話す声も、段々と、遠のい、て、



「大丈夫、凪ちゃ……凪ちゃん!?」


：：：


「全く、アンタらが来た所為で凪が休むに休めなくなったから……」

「すいません」「御免なさい……」

「でも火照った凪ちゃんめちゃくちゃ可愛かったよね」

「ぶっ殺すぞ」

「待って今の誰？」

蛇に睨まれ・とあるアニメーター様リクエスト→←名探偵と踊ろうか　参

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