花火大会、いざ 弐 ページ11
ともかく合流したので、皆で屋台を見て回ろう、と太宰が云った。そして、美男美女が勢揃いの探偵社は人の目を集め乍ら移動する。
・金魚掬い
『速攻で敗れたよ此れ!おじさん不良品じゃないの此れ!?』
「隣の金髪の少年は10匹ぐらい取ってるが何だ?」
「賢治君凄いね……」
「え?此れぐらい普通じゃないですか?」
『』
・綿飴
「おお、美味しそうだね」
『太宰さん奢って下さい』
「鏡花、食べるかィ?此れなら奢ってやるよ」
「食べる」
「あーっ、其れは僕のだからな!取るなよ!」
・お面
『敦君虎の仮面あるよ』
「……似合う、と思う」
「そう? じゃあ、買おうかな」
「国木田君、はい此れドラ○もんのお面」
「いらんわ」
・かき氷
「兄様、マンゴーを買って下さいまし!」
『此処は勿論…………王道の苺だろぉ!?』
「頭痛い、かき氷ってこんな風になるんだね……知らなかった……」
「凪さん凄いですね!かき氷ってそんな風に食べるんですか!」
「おい誰か賢治を止めろ。序でに凪も止めろ」
・射的
『ん、そこそこだなあ』
「ちぇ、此れだけかあ」
「……ん、取れた」
「……国木田さん、あの人達涼しい顔で凄いヤツめっちゃ取ってるんですけど」
「…………ほっとけ」
・型抜き
「妾にかかりゃこんなモンだね」
『与謝野さんマジすげぇ』
「ううー!僕はこう云う作業はやらないの!名探偵だから!」
「うッ、ちょっとナオミ抱き着かないで……」
「……二百円だった」
騒ぎまくって何個かの店で出禁を喰らった探偵社。
「次は何処行く?」
「おい、楽しむのはいいがそろそろ花火の時間だ。早い処席を確保しておくぞ」
「判ってるよ、国木田く〜ん」
『……あ』
不意に、凪が手に持っていた財布が地面に落ちた。慌てて拾い、皆に着いてこうと歩き出した。
『っ、う』
だが人混みに飲まれ、皆の背中が遠くなる。人が多い為、声を出す事も憚られた。
『……うわあマジかよ、如何考えてもやべぇよ此れ』
凪は道の隅っこで一人呟いた。目を走らせるが、誰も見つからない。
少し違う道に来ただけなのだが、それだけで人はぐっと少なくなった。この年で迷子とかマジ泣けるよ、如何するよと悩む凪。
「大丈夫かい、嬢ちゃん」
『大丈夫じゃありません』
「あそう……」
人の好さそうな雰囲気をしたおっさんが引き攣った笑みを浮かべた。
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とあるアニメーター - マジですか!!!ありがとうございます!お願いします! (2020年1月21日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» へえーいいですねえ!やらせて頂きますとも、何かかなり滅茶苦茶な展開になりそうですが……(笑)。 (2020年1月21日 18時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - そうですか!良かったです!リクエストで、そうだ、番外編作っちゃおう!と思った今日この頃の第3段を記念して…。みたいな感じで、今日この頃シリーズで出てきた文ストキャラ達をたくさん出してほしいです!こちらも長めになって良いので、よろしければお願いします! (2020年1月21日 18時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» ええ勿論!ちょっと遅くなるかもしれませんが番外編もとうとう三!……ひええマジかあ。 (2020年1月21日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - この番外編、続編行きますか? 続編作って頂けたら、またリクエストしたいです。 (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年7月6日 21時