検索窓
今日:27 hit、昨日:1 hit、合計:99,764 hit

続き・とあるアニメーター様リクエスト ページ47

「……ちくしょう、何であんな場所に魔人が」



中也はぎりっと奥歯を鳴らしながら小さく呻いた。

想定外だ。凪が此処に居たことも想定外、凪があれ程照れたのも想定外、自分が──自分がこれ程苛ついているのもまた、想定外。


前髪をかき上げ後ろを見ると、ついてきていた凪が怯えるように目を逸らした。

それを見ると罪悪感が生じるのは、前に凪を襲おうとした時からだ。


本当はもっと前から──彼女に好意を抱いた時からかもしれないが。



「……ンな怯えんな。別に怒っちゃいねェよ」

『その顔で云われても全く説得力無いんですけど』

「あ?」



思わず出た声に自分で後悔した。凪がひい、と声を出して少しだけ後ずさった。

中也はもやもやとした感情に名前をつけずに、つけられずに、心の中で悪態を吐くだけにした。


俺だって。


その言葉が口の外へ出ようとする度に、自分が誰かに劣等感を抱いていることに気づいて、嫌になる。

誰かなんて。

判り切っているが。




「……チィ! 凪、来い!」




だから嫌いなんだ。

魔人はアイツに何処か似ている。だから嫌いだ。アイツが嫌いなのは元々の相性だ。


そして自分よりも、彼女の近くに居ることも、また似ている。




「奢ってやる」

『えっマジすか』




そんな嫌悪感が沸き上がる。そんな感情が沸き上がる自分に嫌気が差す。


だからだ。




『ありがとう御座いまーす!!』




それを何もかも許してくれるような笑顔の彼女を。

どうしても、何物に代えても。守り抜きたい。


_________

何か多分違う。

酒を浴びて・夜凪由姫→←りんごの味は・とあるアニメーター様リクエスト



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (118 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
238人がお気に入り
設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 番外編   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とあるアニメーター - マジですか!!!ありがとうございます!お願いします! (2020年1月21日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» へえーいいですねえ!やらせて頂きますとも、何かかなり滅茶苦茶な展開になりそうですが……(笑)。 (2020年1月21日 18時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - そうですか!良かったです!リクエストで、そうだ、番外編作っちゃおう!と思った今日この頃の第3段を記念して…。みたいな感じで、今日この頃シリーズで出てきた文ストキャラ達をたくさん出してほしいです!こちらも長めになって良いので、よろしければお願いします! (2020年1月21日 18時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の世界(プロフ) - とあるアニメーターさん» ええ勿論!ちょっと遅くなるかもしれませんが番外編もとうとう三!……ひええマジかあ。 (2020年1月21日 17時) (レス) id: ad65672360 (このIDを非表示/違反報告)
とあるアニメーター - この番外編、続編行きますか? 続編作って頂けたら、またリクエストしたいです。 (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6c92e05c62 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白夜の世界 | 作成日時:2019年7月6日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。