照兄の彼女になりたい6

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もはや鬼ごっこのようなこの状況。




『……………ふふっ、何してんだろーね、私達』



照「だな」



可笑しくなって、

ふへへ、と笑い合う。








私を抱きしめながら、ゆらゆらと横に揺れるひーくん。




私もひーくんの腕に捕まり、その揺れに乗る。







ひーくんの匂いがふわりと漂う。




香水、じゃなくて、肌の匂い。






これ、好きだなぁ。




一生嗅いでいたい。






照「………ん、Aの匂いがする」



『私今日香水してないよ？』



照「うん、Aの肌の匂い。
めっちゃ好き。ずっと嗅いでたい」




『…………こわいね、私も同じ事考えてた』






やっぱり、兄妹。






似てるんだよな、何もかも。





でもね、私思うんだ。








照「俺は、Aと似てる事
昔は兄妹って実感させられるから嫌だったけど



今は、嬉しい。

誰よりも、Aに近い気がして、


嬉しい」







…………やっぱり私達は、






『………また、私も同じ事考えてた』






兄妹だ。






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その時、ふわっと、






頭が軽くなった気がした。





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すごく、ふわーっ、と。






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瞬きをするたびに、






失っていたはずのパズルのピースが




どんどんはめられていくかのように、







ひとつ、またひとつと。







ひーくんとの、







照兄との記憶が、






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蘇る。







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