【文アル】不仲な特務司書と審神者【刀剣乱舞】 (ページ4)

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0-1◆降誕祭でページ4

「「「「誕生日おめでとう。/誕生日おめでとうございます。」」」」

12月25日。
とある2人の降誕祭が開かれていた。

『「ありがとうございます。/ありがとうな。」』

その2人は、ケーキに刺さっているローソクの火をふっと一息で消す。
暖かい拍手と共に部屋の電気がつく。

母「それにしても、2人とも大きくなったわね。今年で18歳よね。」

『えぇ……これも周りの方々のおかげですよ。』

父「今日はたくさん食べてね。」
「あぁ……ありがとう。」

2人は少し暗い表情をしている。

『あの……お母様、お父様。』
母「どうしたの、シェイア？」
『いえ……ルナは何をしているのかなと……。』

父「ルナちゃんなら……部屋にいるよ。ジェーナくんが帰ってこないからね。」
「そう……だよな。」

ブランが悲しげに言う。

ルナとは、この2人の妹。
父に似て華奢で美しい少女である。

ジェーナとは、この2人の弟。
ルナと容姿が似ていて、女の子と間違えるほど可愛らしい少年である。

そして、ジェーナは「天使族」という人外の存在でもある。
それもあり、昔はよく虐められていた。

10年前からひどく言う者はいなくなったが、安全のために日本へやってきたのだ。

そんなジェーナが、失踪してしまったのだ。
ジェーナを大切にしていたルナは気を病み、部屋に閉じ篭もるようになってしまった。

シェイアもブランもルナとジェーナのことを溺愛している。だから、元気な姿を見ることができず心配しているのだ。

碧「弟様のことですから、時期に帰って来ますよ。」
紅羽「そうですよ！！ご飯が恋しくなって帰って来ますよ！！」
碧「おい」

2人の執事である碧と紅羽がそう言う。

碧「今度、ノーヴァとスピカにでも妹様と散歩に行くように言っておくか。」
紅羽「ナイスアイデア！」

いつかまたルナとジェーナの笑顔を見たい。
そう思い、用意された食事を食べる。

母「ねぇ、ステラ。そろそろ……」
父「あっ。そうだね、セレナ。」

こそこそと話している2人にシェイアとブランは首を傾げる。

『どうしたのですか？』
「何か言い難いことでもあんのか？」

2人がそう言うと、口を開けるのは母・セレナであった。

ｾﾚﾅ「あのね……2人にはそれぞれ「特務司書」と「審神者」になってほしいの。」