【文アル】不仲な特務司書と審神者【刀剣乱舞】 (ページ20)

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0-17◆侵蝕者ページ20

『狙い通りでしたね。やはりごんを殺さないという終わりにしようとしましたね、侵蝕者さん？』

すると、ごんを黒いモヤが覆う。
そしてそのモヤに包まれたごんは、大きなキツネの化け物に変わった。

侵蝕者《さては貴様ら、潜書者だな？》
『えぇ……「ごんぎつね」を守るため、あなたには消えてもらいます。』

志賀『ぶつかって大怪我しても知らねぇぞ！』
太宰『いくぞ！せいっ！』
織田『いてまうど、おらぁ！』
徳田『そろそろ僕の視界から消えてもらおうか』

次々と文豪達は攻撃する。
シェイアはその隙に、2人を遠くへ離す。

『ここで待っていて下さい。』
兵十『……ちょっと、待ってくれ。』
『？はい___』

シェイアが振り返った瞬間、
大量の血液が流れる。

兵十が、シェイアを撃ったのだ。
シェイアは倒れる。

新美『お兄さん！！』

新美が慌てて駆け寄る。
出血が激しい。

兵十『やはり、人間だったか。お前は。』
『ま……さか……貴方……は……』

すると、兵十も黒いモヤに覆われる。
そして侵蝕者の姿となる。

侵蝕者《しかもお前は、特務司書のようだな。ならば、お前を殺せばアイツらも消える。》

侵蝕者は、シェイアの髪を鷲掴みにすると、崖から下に落とそうとする。新美はそれを見て、止めに入る。

新美『兵十さん！！ダメだよ！！そんなことしちゃ！！』

侵蝕者《ふははは！！！俺のことをまだ登場人物(兵十)だと思っているのか？馬鹿め！！お前は利用されていただけなんだよ！！》

新美はその言葉を聞くと、涙を溢れさせる。目には光がない。

侵蝕者《さよならだ、特務司書。「ごんぎつね」が消えることをあの世で楽しみにしていろ。》

太宰『シェイア！！』

侵蝕者は手を離す。
シェイアは、死を覚悟する。

文豪達も気づくが、
距離が遠いせいで間に合わない。

崖から落ちているとき、思い出すのは妹弟のことだった。
ジェーナが消え、ルナが弱っている。

そんな中自分が死んで、もっと悲しませていいのか。
ダメだとわかっていても、身体が痛くて動けない。

『ルナ……ジェーナ……ブラ……ン……』

もうすぐ地面につく。
その時……

？『さあさあ、御立会い！ここに見えるは魍魎の親玉！』

そんな声が聞こえると共に、何かがシェイアの身体を受け止める。