【文アル】不仲な特務司書と審神者【刀剣乱舞】 (ページ12)

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0-9◆ようこそ本丸へページ12

シェイアが扉を開けると、そこは広い部屋だった。

業務用の机と椅子、たくさんの名著が仕舞われている本棚、綺麗なベッド、中庭が見える大きな窓。

これが、シェイアに与えられた部屋である。

『うわぁ〜。広いですね。』
「……汚すなよ？」
『分かってますよ。』

シェイアは、キャリーケースを机の横に置く。
ブランの荷物は、本丸へ置くことにしたのだ。

碧「専用の硬貨と内装許可証さえあれば、内装を変えてもいいらしいですよ。」
『それはいいですね。』

シェイアは、どんな部屋にしようか考えつつ、本丸へ繋がる場所へと向かうことにした。

ちなみに、部屋には等身大の鏡も存在している。
これについては東雲が「後で説明する」と言ったため、一旦保留である。

東雲「……ここがそうです。」

正面エントランスから外へ出て、小さな建物へ入る。
そこには、不思議な鏡があった。

東雲「さぁ、ブラン様。この鏡に手を添えてください。」

ブランは、言われた通りに手を添える。
すると、手が鏡を貫通する。
……いいや、すり抜けたという表現のほうが正しい。

「……ここは。」

身体が完全に鏡をすり抜け、出た場所は先程と変わらない小さな建物だった。

東雲「残念ですが、そちらは霊力などの都合もあり、私はここまでとなります。」

鏡から声が聞こえる。

「ありがとうな。」
『あとは僕達に任せてください。』

そして東雲は、「それでは失礼します。」と部屋を去る。
それを見届けたシェイア達も鏡をすり抜けた。

碧「……扉を開けてみましょうか。」

碧の提案に皆が首を縦に振る。
碧が扉を開けると、そこには自然に囲まれた和風な屋敷があった。

「すげぇ……」
『先程の図書館は「洋」ですが、こちらな建物は「和」ですね。』
碧「これが本丸……」
紅羽「こっちも静かだね……」

4人は、しばらくの間本丸を見ていた。
それくらい、不思議だったからだ。