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抜け殻になったようにただ空を眺めるしかできなかった
手術は明日。
彼との思い出が全部明日になったら消えてしまう
横に座っている彼の目は少し腫れぼったかった
私のせいで泣かせてばかりだ。
きっと手術が成功しても私のせいでまた泣かせてしまう
彼には笑って幸せでいてほしい、お荷物になりたくない
「ねぇ、蓮。私たち別れようか。」
「え...？」
「もう私のせいで蓮が泣くの見たくないの。手術が成功してもきっと...」
「そんなこと言うなよ！」
肩を掴まれる
すがりつくように見つめられ一瞬心が揺らいでしまう
「ごめんなさい。でも、もうだめなの。このままだと蓮が幸せになれない」
「俺は、十分幸せだよ」
「嘘、そうやって言い聞かせてるだけだよ」
彼もきっと心のどこかでは感じていたのだろう
認めるかのように
彼は床に崩れ落ちるように座った
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作者名：りん | 作成日時：2020年5月30日 20時
