ヒーロー ページ3
さて、あの親子の喧嘩から数日が経ちました。
その後はこっ酷く叱られたのか、ちゃんとカリカリを持ってきてくれるようになった少年。
ちゃんとお母さまの了承を得たんですね、良かったです。
と、ここまではとても平和だったんですよ？
ええそりゃあ勿論、日向ぼっこしながら寝てましたとも。
寝てただけなんですけどね……。
「グルルッ……ヴーッ！」
『……ンナォ』
今とてもピンチです。
短気なのは嫌われますよ、犬さん。
「ガウッ！！」
おっと、すみません。
うるせぇと怒られました。
どうやら私は彼の縄張りを荒らしてしまったようで、それが原因のようです。
犬と猫の体格差じゃまず、私に勝ち目はありません。
なので逃げてきたんですけど、如何せんしつこくてですねコイツ。
追いつかれた挙句、追い詰められました。
犬さんは勢いよく私に向かって突進してきます。
もうこれは終わりましたね、さよなら私。
せめて、もう1回、あの親子に鰹節とお刺身を貰っとくんだった。
ーＢＯＯＭ！！
「ギャンッ！」
「おいクソ犬！うちの猫に手ェだしてんじゃねーよ！」
現れたのは、ランドセルを背負った少年。
あぁ、この匂い。
そうですか、来てくれたんですか。
私を庇うように立ち、掌で小さな爆破を起こしながら威嚇する少年。
先程の爆破で怖気付いたのか、犬さんは直ぐに尻尾を丸め逃げ帰った。
緊張が溶け、少年が私の方へ振り返る。
「どこも痛いとこないか？ケガしてねぇか？」
『ニャア』
「そっか……！」
私を抱き上げて、怪我がないか確認する少年。
ふと少年の顔を見れば、目元には水が溜まってました。
それを舐めあげると、次から次へと零れてきます。
「べっつに、…こ、わかったわけ、じゃねーから！」
『ンニャ……』ﾍﾟﾛﾍﾟﾛ
「……ふ、やめろ、くすぐってぇから…」
『……』ｺﾞﾛｺﾞﾛ
きっと少年は恐怖を感じながらも、立ち向かってくれたのでしょう。
そうですよね、怖かったですよね。
でも、私はあなたのお陰で今こうして生きています。
ありがとうございます、
「……おまえ、アイツのせいで汚くなっちまったな」
『ンニ…』
「おれん家で洗うか！」
『ニャー』
おぉ、それはそれは…じゃあお言葉に甘えて。
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しぐ - かわ (9月29日 22時) (
レス) @page39 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - めっちゃおもろい もうなんか、めっちゃ好き！ (9月4日 9時) (レス) @page39 id: 6e3a47796c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 猫ちゃんかわいい(*≧з≦)❤ (2023年2月24日 22時) (レス) @page39 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 好きですっ！！！ (2023年1月16日 18時) (レス) @page39 id: 090773d13c (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 猫大好き人間です！ほんとの猫もこんなこと思っているのかな〜と思いました！更新頑張って下さい！ (2022年9月17日 19時) (レス) @page39 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺大福 | 作成日時：2018年12月5日 13時
