18話 ページ20
｢……海の子よ、やっと起きたか。｣
｢……俺、寝てた？｣
｢嗚呼。｣
俺は授業が終わったあと寝てしまったらしく、
目が覚めたのは既に日が沈みかけていた時だった。
他の生徒は帰ったらしく、教室に残っているのは俺と、マレウスだけ。
窓から朱色の光が差し込んでいて、いかにも放課後って雰囲気をかもし出していた。
｢俺が起きるまでずっと残ってくれていたのか。申し訳ない。｣
俺がマレウスに謝ると、マレウスは口角を上げた。
｢なに、僕は君と2人で話がしてみたかっただけさ。気にすることではない。｣
と、やや楽しげな口調で答えた。
マレウスの周りには忙しげに精霊の粒子が飛び回っている。
俺はそれを目で追いかけながら、口を開いた。
｢……俺と話してみたいことって？｣
俺がそう尋ねると、マレウスの周りに飛び交っていた粒子が弾け、どこかへ行ってしまった。
途端に、マレウスの雰囲気がどこか重くなる。
｢海の子よ……いや、“海の死神”と行った方が良いか。｣
マレウスがソレを口にした途端、俺の中で
何か壊れる音がした。ピシ、とひび割れるような、絶対に壊れては行けない何かに。
｢お前は、あの双子を───────｣
｢マレウス。駄目だ。｣
さっきまで教室に差し込んでいた日差しは雲に隠れ、教室内は暗くなった。
俺は自分が驚くような低い声でマレウスを制した。
自分がフロイドとジェイドに何かしたのか？
そんなことは無いはずだ。俺の大切な弟たち。
何があっても守ってきた。
ただ、これ以上先を言わせたらいけないと、本能が告げていた。
マレウスは少し驚いた後、無理やり口角を上げてた。
｢……僕が悪かった。訂正しよう海の子よ。
この事は忘れてくれ。｣
マレウスはパチンと指を鳴らすと、光の粒子になって気づけばマレウスの姿はどこにも無くなっていた。
｢……また、お前が本当の事を思い出したら、共に語り合おうじゃないか。｣
という声だけが頭に響いた。
……俺は何か、大切なことを忘れているような気がする。
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らずぴす(サブ垢)(プロフ) - マカロンさん» 長い間すみません！少しあと一ヶ月経ったら更新しまくるのでよろしくお願いします！！ (2021年2月4日 7時) (
レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 久しぶりに見たら更新されてました！あ〜!!!続きが気になります！！ (2021年2月4日 0時) (レス) id: 2dc6582dc3 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - ラムさん» 長らくお待たせしてしまってすいません……！ (2020年12月2日 19時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - mioさん» 返信遅くなってすみません！コメントありがとうございます！！ (2020年11月13日 15時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす x他1人 | 作成日時：2020年9月20日 20時
