カタワレ 肆拾玖 ページ10
無惨様が、私に嘘をついている。その事実を述べられた時、冷静にそうだったんだろうなぁ。と納得してしまう。
童磨さんと別れたあと、私は無惨様に会うべく屋敷を歩き回った。禍々しい色を辿って行けば、そのうち会えるだろう。
そう思った直後、琵琶の音が屋敷全体に響き後ろに恐ろしいほどの威圧が感じられた。無惨様だ。
「嗚呼、私の愛しい月詠……。何故思い出そうとするのだ。今のお前の方が美しいと言うのに。」
無惨様は、私の心を読める。なら隠す必要も無いし、堂々としていれば良い。
青白い手が私の頬に伸びる。その手は童磨さんと比べられないほど、恐ろしかった。
私はその手を受け入れつつ、無惨様の瞳を真っ直ぐに見つめる。無惨様の瞳が一瞬揺らいだような気がした。
「真実を知りたいのです。さもなくば私は、この胸の内の不快感を一生感じなくてはなりません。」
柔らかい口調で言ってから、無惨様の手に私の手を重ねる。冷たくて恐ろしいけど、何となく、寂しさの色が見えたから。
無惨様は瞳を細め、不機嫌そうに私を睨んだ。その圧は皮膚が壊れそうな程な力だが、ここで引き下がるわけにはいかない。
無惨様はしばらく私を見つめてから、表情をぱっと切り替えて冷たく言い放った。
「まあ、いい。……教えてやろう。」
「ありがとうございます。」
こんなにあっさり認めてくれるなんて想定外だったが、教えてくれると言うので今は話を聞こう。
「そうだな──────────」
「え」
無惨様の言葉に私はただ、おどろくことしかでになかった。
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らずぴす(プロフ) - 磐田さん» 返信遅くなってすいません……。受験期間が過ぎて落ち着いたらかんがえてみます！温かいお言葉ありがとうございます！ (2020年12月12日 0時) (
レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
磐田(プロフ) - 更新されるたびワクワクしながら読んでいます!現代バージョンも見てみたいです!もしよかったら書いてください!毎回楽しみにして待っています!更新頑張って下さい! (2020年10月22日 20時) (レス) id: 6cff0cd4bd (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - あおい �兇気�» ありがとうございます！今日あたり更新できそうなので、楽しみにしてくださると嬉しいです！ (2020年5月19日 8時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
あおい ��(プロフ) - 更新楽しみにしてますー！ (2020年5月14日 10時) (レス) id: 119598e8b4 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - ゆらさん» ありがとうございます！とても嬉しいですっ…… (2020年4月25日 14時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす x他2人 | 作成日時：2020年2月27日 23時
