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13話 ページ14

「そう……」



そう言って太宰は遠慮がちに笑った。きっと彼は賢いから、俺が何かを隠してることに気がついたのだろう。それを考えると罪悪感が込み上げてきたがぐっと呑み込む。



「すまんな、太宰。今は言えないがいつか必ず言う。別にお前のことを信用していない訳では無い。でもこれは俺の問題なんだ。だから、なんだ……気に病まないでくれ。」



「わかった。これ以上は深く聞かないよ。Aは僕のことよくわかってるねぇ。」



そういう太宰はさっきとは違う、安心と嬉しさの色の交じった笑みを見せてきた。



「当たり前だろう。俺は太宰の友達だからな。」



「ふふ、そうだね。」



その通りだ。と、太宰は嬉しそうに呟く。今の太宰の顔はなんの闇も背負ってない、子供らしい乱歩が見せたような笑みだった。俺は彼の闇を全て取り払うことは出来ない。でも、少しの時間でも取り払うことが出来るのなら、俺は喜んで太宰の絡みあった心に寄り添おうと決めている。



それが友達だからな。そして、転生前俺が一番して欲しかったこと……太宰には俺みたいにはなって欲しくない。あわよくば闇の世界なんて捨てて、光の世界に行って欲しいとも思っている。



でも、それは俺にはできない。俺ができるのは太宰に友として寄り添うだけ。俺が太宰の人生をどうこう言う資格がないからだ。



「太宰……」



「なあに、A。」



太宰は微笑む。夕日に照らされてとても綺麗だ。初めてであった時とはちがう、夕焼け。



「ちゃんと飯食って寝ろ。バレバレだ。」



「あちゃーバレちゃってたか。」



善処するよ。と太宰は小さく笑った。



怪しい。今度俺の家に連れて行って手料理を食わせて1泊させる必要があるな。



そう心から思った。

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らずぴす(プロフ) - *ふわ*さん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります! (2019年5月1日 15時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
*ふわ* - 初コメ失礼致します!主人公くんの性格その他もろもろ込みでこの作品のファンです!!更新頑張ってください!応援してます!! (2019年4月30日 20時) (レス) id: 18cb4fa1f4 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです! (2019年4月28日 21時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 好きです((設定とか主人公の立ち位置が好みです!もう産まれてきてくれてありがとう!(?) (2019年4月28日 19時) (レス) id: ea3376027d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らずぴす | 作成日時:2019年4月19日 19時

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