宴１０ ページ10
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オディリア様の第一印象は空気の読めない子であった。
レヴィアから髪飾りをもらったあと今度はジゼルから指輪を賜った。ペトラとニファは驚きを飛び越えて苦笑いで顔が引きつりハンジは可笑しくてたまらないらしくノアの背中をばんばんと叩いて笑った。もとからつけてきていた首飾りやリヴァイからもらった耳飾りも合わせると随分と派手な装いになってしまった。と、今度は後ろから甘い香りが漂ってきた。
豪奢な濃い桃色のドレスを着た若い娘がこちらを見ている。幼いながらに均整のとれた美貌であるが、口を尖らせて不機嫌な様子だ。どうやらこれが件の
｢あれがオディリア様ですか｣
｢うん、だいたい見て分かったと思うけど彼女はまだ幼いんだよね｣
ハンジとノアが目で追った先には彼女が幾人もの侍女を引き連れていく後ろ姿がある。
四夫人ともなればそれぞれ己が象徴を与えられる。
ジゼルは火とルビー、レヴィアは水とサファイア、アルは侍女たちの衣の色からしておそらく地だ。性質からして宝石はダイヤモンドといったところか。そこから考察するならばオディリアは風とエメラルドであるはずなのに、あれではジゼルが着ていた赤いドレスと明らかにかぶっている。宴席の席順を確かめたが二人は隣り合っていて一目見て色のつりあいが悪い。
そういえばオディリアとアルの侍女たちが言い合っていたのもそんなようなことだった気がする。
正午を過ぎノアは毒見のためエルヴィンの後ろについていた。
交代する際リヴァイの眉間になぜかいつもよりも深く皺が寄っていたのだが気にしないことにする。
宴席ではあるものの人生で上座につく日が来るとはと見慣れぬ壮観にノアは目をしばたかせた。西側に兵団側、東側に王宮側の人間が座している。その西側にいる小柄の上司からやはりただならぬ雰囲気が漂っているのが見えた。もともと大人数の集まりに好んで参加するような人ではないのは想像に難くないがそんなに会食が嫌いなのか。もう少し愛想を良くしてもいいのではないかと思うがあの人がそんなことをした暁には後宮が瓦解しかねないと考えなおした。
視線をさらに遠くに移すと先ほどの大男も座っていた。末席に近いが年齢を考えるに憲兵団の中でも出世頭なのかもしれない。
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りこまる - あと気になったんですけど、主人公の容姿ってどんな感じですか✨ (1月12日 2時) (
レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します、少し遅れましたけど新年あけましておめでとうございます，小説書くのお上手ですね、応援しまいます！ (1月12日 2時) (レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - こめつぶさん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (12月14日 23時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - 琴さん» コメントありがとうございます。うわー…完全に捻じれていました、ご指摘いただきとても助かりました。今一度推敲を徹底しますね。 (12月14日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - コメント失礼します、この素敵なお話に出会えて幸せです、これからの展開を楽しみにしています！(余計だとは思いますが宴10のページ色的にジゼル様が火とルビーでオディリアが風とエメラルド…？あれ…？と思っております) (12月14日 22時) (レス) @page10 id: 29906faa0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寿司 | 作成日時：2023年11月29日 18時
