宴１７ ページ17
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エルヴィンから毒見役を打診された時、食に対して注意するべきことはがあるかを尋ねていた。好き嫌いもなくアレルギーもないとのことだったので主上と同じものをいただくことになっていた。
食事の席にはご丁寧に品書きまで置いてあったのだから、目敏いノアが気づかないわけはない。
｢食べられないのは豚ですか｣
｢……ええ｣
小さく頷いた妃の後ろで侍女が動揺を見せたのをノアは見逃さなかった。
彼女は妃を見て胸糞悪い笑みを浮かべていた当人だ。
｢食べられない人間にしか分からないものですが、これは好き嫌い以前の問題です。今回は蕁麻疹程度で済んでいますが時に呼吸困難を引き起こし、最悪心臓に影響を及ぼすことも考えられます」
静まりかえった部屋にノアの声だけがつらつらと流れる。
｢知っていて与えたなら、毒を盛ったのと同義です｣
毒という言葉にびくりと肩を震わせた二人に視線を流し、事前にしたためておいた書状を差し出した。
｢陛下の手前言い出せぬことだったでしょう。しかし非常に危険な行為にございます。そこの貴女｣
｢は、はい……｣
｢オディリア様の毒見役ですね？注意事項はこちらにまとめてありますので常食の係にもお伝えください。なに、難しいことはありません。摂らなければいいだけです。しかし一つ間違えれば医者であろうと対処できぬ問題であることを―｣
ゆめゆめ、わすれないようにお願いいたします。
青白い顔のまま小刻みにうなずいて、同じく恐々とした顔のオディリアに連れだってふらふらと出ていった侍女を見送ると今まで静かにやり取りを聞いていたリヴァイが口を開いた。
｢分からねえことが2つある。一つはお前だが……まあそれはいい。これは俺の問題でもあるからな｣
ぼんやりとした物言いにノアは首を傾げる。
｢何故毒見役を呼んだ｣
この人は必ずと言っていいほど核心をついてくる。やりにくいがあくまで無知の振りをした。
｢はて、何のことでしょう｣
｢お前のことだ。ただ注意をするためだけに呼びつけたわけじゃねえだろ。それとも何だ、配膳役が間違えたとでも？｣
｢私にわかることではありません｣
｢これぐらいは答えろ｣
―狙われたのはエルヴィンではなくさっきの妃だな？
｢……他のさらに毒が入っていないのなら、そうなるでしょうね｣
小さく答えたノアに、リヴァイは深く息を吐いた。
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りこまる - あと気になったんですけど、主人公の容姿ってどんな感じですか✨ (1月12日 2時) (
レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します、少し遅れましたけど新年あけましておめでとうございます，小説書くのお上手ですね、応援しまいます！ (1月12日 2時) (レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - こめつぶさん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (12月14日 23時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - 琴さん» コメントありがとうございます。うわー…完全に捻じれていました、ご指摘いただきとても助かりました。今一度推敲を徹底しますね。 (12月14日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - コメント失礼します、この素敵なお話に出会えて幸せです、これからの展開を楽しみにしています！(余計だとは思いますが宴10のページ色的にジゼル様が火とルビーでオディリアが風とエメラルド…？あれ…？と思っております) (12月14日 22時) (レス) @page10 id: 29906faa0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寿司 | 作成日時：2023年11月29日 18時
