宴１６ ページ16
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医務室に向かおうとしたが愚かなお偉いさんのおかげでそこは大賑わいだったため近場で簡素な詰所に上級妃を呼び出すことになってしまった。
身の丈に合わぬ無骨な場所によこすという不躾さに申し訳ない気持ちは山々だ。衛兵と侍女をぞろぞろ引き連れ姿を見せたオディリアはやはり不貞腐れていて、名乗ったノアを見るとさらに白けた顔になった。落ち着かないのか左腕をしきりにさすっている。
ノアは処方された解毒剤を白湯で呑み込んだ。飲まなくても平気なのだが他人の調合した薬に興味があったのと、遠慮しようとしたら鉄仮面の上司にぎろりと睨まれてしまったので仕方なく。
さてこれからする話は多くの人の耳に入れるわけにもいかぬため頭を深く下げ室内には本人と侍女一人にしてもらった。
オディリアに着座を促し改めて一礼する。
｢毒食みの兵士さまが何の用事？｣
ふくれっ面で悪態をつくオディリアに失礼しますと近寄ると左手をとり袖をまくり上げた。
柔らかなきめ細かい白肌に目立つ赤い発疹。咄嗟に腕を引きバツが悪そうにうつむくオディリアにノアは綽綽と尋ねる。
｢肉類で食べられないものがございませんか？｣
彼女はうつむいたままだ。
｢食べられないものがあるのは仕方のないことです。対象は肉の他にも卵や小麦粉など多岐にわたりますから｣
かくいう私はナッツが食べられませんと述べるノアをリヴァイは毒は平気で食らうくせにと言わんばかりに流し見た。
放っておいてくれ、努力をしても食べられなかったのだから。何度試しても気管支が詰まり呼吸困難に陥った。腹から吸収される分治りも遅く、結局慣らすことをあきらめたのだ。
そのうちまた挑戦してもよいのだがあの仕事のできない医官しかいない兵舎ではやめておいた方がいい。
｢
｢どうしてわかったの？｣
｢その前に、お腹の具合はいかがですか？痙攣などはないようにお見受けしますが｣
吐き気などがあるようでしたら下剤を調合しましょうかという言葉にオディリアはぶんぶんと頭を振った。人が複数いる中で女性にこれを言うのはなかなか酷である。ノアとしてはちょっとした仕返しのつもりだった。
｢では。お食事の件ですが何かの手違いか、うちの団長の食事とオディリア様のお食事が入れ替わっておりました｣
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りこまる - あと気になったんですけど、主人公の容姿ってどんな感じですか✨ (1月12日 2時) (
レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
りこまる - コメント失礼します、少し遅れましたけど新年あけましておめでとうございます，小説書くのお上手ですね、応援しまいます！ (1月12日 2時) (レス) @page18 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - こめつぶさん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とても励みになります。これからもよろしくお願いします。 (12月14日 23時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - 琴さん» コメントありがとうございます。うわー…完全に捻じれていました、ご指摘いただきとても助かりました。今一度推敲を徹底しますね。 (12月14日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
琴(プロフ) - コメント失礼します、この素敵なお話に出会えて幸せです、これからの展開を楽しみにしています！(余計だとは思いますが宴10のページ色的にジゼル様が火とルビーでオディリアが風とエメラルド…？あれ…？と思っております) (12月14日 22時) (レス) @page10 id: 29906faa0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寿司 | 作成日時：2023年11月29日 18時
