看病７ ページ38
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｢私はもう子はなせないのだろうか｣
レヴィアの私室、紅茶をいただいているところ抑揚のない声で突如尋ねられた。
｢それは試してみないことには分かりません｣
｢王からの寵愛は潰えたのに？｣
｢私がここに参ったのは陛下のご要望にございます。私が兵団に帰ったことを知れば、陛下もレヴィア様のもとにいらっしゃると思いますが｣
彼女のいわんとすることは分からなくもない。元々王子を身ごもったのはジゼルのつなぎで夜伽をしていたからだ。公主と三か月違いで生まれていることがその証左だった。
しかしそれがどのような意図目的であっても、この世界に恋や愛は問題ではない。
｢みすみすわが子を殺した女が勝てると思うか？私には金糸の髪も若草の瞳もないのだぞ｣
ノアは出窓に飾られた一輪挿しを取る。潔く白一色のカサブランカが飾ってあった。
｢勝てる勝てないの問題ではないでしょう｣
｢この世には千を超える花があると言われています。しかしそのどれが最も美しいのかは決めつけるものではありません。それに彼女がいくら美しいものを持っていても、ほかのものがあれば問題ないかと思います｣
視線をレヴィアの顔から下に移動させる。痩せるとしたらそこからだと言われているのに、見事なものだ。
｢それだけの大きさはもとより、張り、形は至宝です｣
妓楼で何百とみてきたが間違いない。実は清拭をするたびに見惚れてしまったくらいだ。
ノアはどちらの令嬢につくわけにもないが、手土産を置いていくことにした。
｢耳を貸していただけますか｣
周りの者には聞こえないように教えたそれは、かつて遊郭の姐たちがノアだって覚えていて損はないわよといった秘術である。耳たぶまで真っ赤になったレヴィアが何を聞いたのか、侍女らの間でもしばらく話題になるであろうが。まあ、残念なことにそれに足る二つの果実をノアは持ち合わせていないし、あれはレヴィアのような女にこそふさわしいものだろう。
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寿司(プロフ) - 如月さん» コメントありがとうございます。お褒めの言葉、とてもありがたいです。続編についてですが修正のため一時公開を制限しておりました。只今パスワードを解除しましたのでお知らせいたします。これからもよろしくお願いします。 (12月15日 22時) (
レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
如月(プロフ) - とても好きな作品でいつも続きが気になっています。続きが気になって読みたいのですがパスワードを解除することはできないでしょうか？ (12月15日 17時) (レス) id: a8542e33a5 (このIDを非表示/違反報告)
寿司(プロフ) - アイカさん» コメントありがとうございます！拙文ではありますが楽しんでいただけると嬉しいです。 (11月21日 22時) (レス) id: 43549444da (このIDを非表示/違反報告)
アイカ(プロフ) - 自分の好きな漫画のクロスオーバー！！中々ない組み合わせなのでめちゃくちゃ嬉しいです！！ (11月7日 21時) (レス) @page16 id: bda3c5db2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：寿司 | 作成日時：2023年10月14日 23時
