検索窓
今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:7,663 hit

1. ページ2

はぁ〜〜


空に向かってため息をついた。


今日も激務だった。


この会社に入社して1年。


営業部に配属されたのは半年前。

昔から元気と笑顔と社交性だけが取り柄で、

そのコミュ力を買われて
滑舌が悪いのにも関わらず、営業部に配属された。

ようやく仕事にも慣れてきた。

上司も同期もみんな優しくて、明るくて、
悩みがあったらすぐ相談できる、
そんな理想的な職場。


でも仕事に関しては厳しい。
当たり前だけど。

やり甲斐はある。とっても。
だから明日も頑張ろって思える。


「佐伯おつかれ!今日も大変だったなぁ。」

オフィスに戻って早々、
声をかけてきたのは直属の上司、児玉さんだ。
歳は10個上の34歳。


結婚して子供もいて、
まさに理想な家庭を築いている素敵なパパさん。

彼が教えてくれるから
私がどんなに不器用でも
なんとかやっていけてるのだ。
感謝してもしきれない。


「お疲れ様です!」
疲れはMAXの金曜の夜。無理に笑顔を作って見せた。

「佐伯、突然で悪いんだが、来週月曜から出張で俺と台湾行くぞ。元々他のやつを連れて行くはずだったんだが、インフルになっちまったみたいで。」



…………今なんとおっしゃいました?


配属されたばかりで、
営業成績なんて言わずもがなまだ下の下だし


中国語なんて全く話せませんけど!


「私、ですか?私なんか連れて行って、足手まといになりませんかねぇ、」


海外に行くのは好きだ。実際、大学の頃1年間イギリスに留学した。だから大学卒業に5年がかかっている。24歳だけど2年目なのはそういうこと。だからと言っていきなり台湾に行かされて仕事になるのか、というのは別問題だ。


「何を言ってる、佐伯の頑張りはわかってるつもりだし、期待もしてる。それに今回は非常事態だ。頼む、協力してくれ。」


押されに押されて
私は頷くほか選択肢はなかった。



「では、月曜日に。」
児玉さんと別れ、オフィスを出る。

羽田発の航空券を手にしてまたため息。

でも

私の取り柄はポジティブなところ!


この際だからおいしいものたくさん食べよ!
観光もしてみたい!



帰りの電車に揺られながら


台湾 名物 検索
台湾 観光地 検索


仕事への不安は消えていた。

2.→←-prologue-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
54人がお気に入り
設定タグ:Kis-My-Ft2 , 二階堂高嗣 , 北山宏光   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:greengrün | 作成日時:2019年5月19日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。