ここはトリデ島 ページ10
それからも、この島について詳しく教えて貰った、寅さんの愚痴混じりに。
あ、ちなみにご飯は梅がゆでした、美味しかったです。
先程の説明の様に、この島は海賊や海軍の出入りが激しいらしく、戦闘も頻繁にあるそうだ、そこで、手配書等は無いかと聴くと、あるぞ！と見せてくれた、何故手配書かって？それは
(未だ、麦わらの一味については出てないなでも、エースは既に白ひげに入ってる、にしてもこの手配書ほとんど)
「これって本物のサインですか？」
「おうともよ！流石に大物からのは少ないが、お前さんが今持ってる火拳のなんかは、未だスペード海賊団時んだぜ！レアだろ？」
どうやら、寅さんは海賊マニアらしい。
(でも、これで未だ原作が始まったぐらいか、始まってないくらいだな。)
(グランドラインに入るまでの最後の島…そんなの原作には出てないが、もしかしたら僕がこの世界に来た影響かはたまた、原作に出てないだけで存在はしていたかもしれない島か。)
(どちらにしろ、原作にはどうやって関わろうか？)
そんなこんなを考えていると、ほれっと寅さんが綺麗な花を持ってきた、それは花弁が透き通っており茎は朱色の綺麗な花だった、月明かりに照らされてまるで自ら光っているように見える。
「綺麗じゃろ！これが硝子水晶じゃ、この島に無くてはならない花、ワシらの命じゃ。」
「命？ですか、あっ、仕事が無くなると困りますもんね。」
そう言うと、寅さんは、真剣な顔つきで言った。
「それだけじゃぁ無いんじゃよ、お前さんはしばらくはこの島に住むことになるだろうから教えておこうと思ってなぁ。」
ぽつりと、先程の興奮した様とは違、真剣に静かに、まるで自分にも言い聞かせるかの様に語り出した。
「これは、この島の遠い昔の時のことから話さにゃならんのぉ、ちと長くなるが大丈夫か？」
僕は姿勢をただし寅さんをしっかりと見つめる。
「お願いします。」
(何と真っ直ぐで暗い目をした娘か。)
「その昔、この島に偶然たどり着いた男がおった。」
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作者名：物体X | 作成日時：2020年4月30日 14時
