強豪でも高校生ですから。2

花巻のバックアタック ページ8

4校がそろい、練習が始まった。




今は練習試合の前に各校でウォーミングアップをしている最中だ。


そんな時のマネージャーの仕事はボール拾いである。


実は結構危険な仕事でパワー5リラ岩泉のスパイクなどがとんでくる時なんてザラにある。


前なんて及川のスパイクが頭に当たったし…。


だから注意しながらボールを拾いに行くのだ。


そんな時、足元にコロコロとボールが。



　影山「あ、サーセン」


　『あ、及川の後輩』


　影山「…俺は影山ッス」


影山くんは及川の後輩という称号が嫌なのか、自分の名前を名乗った。


　『私は青城3年マネージャーの中田A』


　影山「ッス」


　及川「あっれ〜飛雄ちゃんじゃないの〜」


今練習中のはずの主将の声がする。

私と影山くんはビクッとすると、ゆっくり後方を見た。


　影山「及川さん、ちわっす…」


　及川「ちわっすー！ウチのAになんか用？」


そう言うと及川は私の肩に手を置いた。


　『……言い方！』


ホラ、影山くん固まってんじゃんか。


　『あ、影山くんゴメンね！無視していいよ』


　影山「失礼します」


及川は練習に戻った影山くんを見て満足気に目を細めた。


　及川「A、大丈夫？飛雄になんかされてない？」


　『近いと思うんだがクソ川くん。あ、バックアタックに注意しよ』


　及川「いやだなー、バックアタックくらい見極めれr…」



バコーン！！！


及川の後頭部に誰かのスパイクがヒットした。



　花巻「及川ァァー！Aにくっつくな！」


　『注意しろって言ったのに…。バックアタックは後方からの援護射撃って意味だよ』


　及川「バレー用語で例えないで……」

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