赫い月の覇者

蒼い月 ページ46

私の名前はAA。

⁇『どう？ちゃんと変装できてる？』

雷｢はい、完璧です」

遂に始まってしまった戦争の仲介を行う為、変装しているマフィアのボスだ。
天京戦争が始まった。仕掛けるのは京極組、久我虎徹。狙いは華太くん。
天羽組のキーマンを殺ろうとするその精神はいいけど、殺させはしない。
とはいえ、そのまま出てくとバレるしどっちかに肩入れするのはNG。なので変装をしている。

銀『はい、こんにちはー、銀ちゃんだよ』

銀、私の男装時の名前だ。白に近い銀色の髪にカラコンで色を変えた蒼い目が特徴。正体がバレたくない時はこうしてる。

雷に送ってもらって戦闘が行われている路地裏に来てみれば、その惨劇は手に取るように分かった。虎徹くんに華太くん、飯豊くん、みんな大怪我をしている。特に虎徹くんと華太くんは腹に重傷を負っている。

銀『(早くどうにかしなきゃ)』

おそらく、私が行ったところでどうこうなる話ではないだろう。なので、増援をわざと呼ぶ。先に見つかった、京極組の野島くんと六車謙信に話しかける。

銀『あ、あの、京極組の人ですか？さっき路地裏で人が戦ってて…』

野島｢！！久我の兄貴！」

六車｢！…そうか、兄ちゃん、教えてくれてありがとう」

2人は路地裏に向かっていった。華太くんは馬鹿じゃない。こうすればすぐに逃げてくれるだろう。

銀『ただいまー』

雷｢？！…あぁ、ボス。おかえりなさい」

声まで変えてるせいか、みんなでも判別できないみたい。ちなみに変声機は使ってない。すごいでしょー！

優華｢…懐かしいわ、その姿」

銀『優華は…僕が好き？』

優華｢…どうかしら、確かに貴方は私の初恋よ。でも、Aちゃんが好きよ。見た目じゃなくて、中身が好きだから。どっちも好き」

銀『そっかー、僕の、中身…えへへ(てれてれ』

雷｢(あー…いつものボスじゃねぇけど、良い…)」ｼﾞｰ

優華｢雷、運転に集中して頂戴」ﾊﾟｼｬﾊﾟｼｬ

車の中で、そんな会話をしながら家に帰る。変装はもう必要ないので脱いだ。
その時、スマホが鳴った。蓮からで、無事に両者とも闇医者に行ったのとこと。よかったぁー。

雷｢そういえば、ボス。その姿に名前くらいつけたらどうっすか？」

『名前は銀だよ。銀ちゃん』

優華｢一般人の人はそれでいいんだけど…裏社会用の名前をね？Aちゃんでいう、黒薔薇的なやつ」

『えー、決めたことないな。今どんな感じで呼ばれてるの？』

雷｢そーっすね…」

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