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「今回の悪魔を倒した人にはなんと！
私がほっぺにキスしてあげま〜す！」
なんて、姫野が言ったのが始まりだった。
デンジは今まで休みもなく、
コウモリ事件からずっと働き通しに加えて
早川に叱られてばっかりだった。
鬱憤も溜まっていたんだろう
「褒美くれ！」と言いだした。
そしてここから姫野の悪乗りが始まり
デンジと、荒井の戦いが始まった。
森野ホテル内部は悪魔が出たとは思えないほど
綺麗な状態だった。
血一つ、ゴミ一つ見当たらない。
「単独行動は危険だ！！とまれ！！」
姫野のほっぺにキスのご褒美をめぐって
デンジと荒井はどんどん廊下を進んでいき
そのお陰かすでに八階にまで到達していた。
「男の子からかうのが一番おもしれ〜や！」
と、楽しそうに笑う姫野。
人間の間ではこういうのを小悪魔と言うらしい
「のう、ウヌの血を飲ませてくれ」
パワーはずっと人差し指を咥えて
「血が飲みたい」と言っていたが
我慢が出来なくなったらしい、
「飲みたい飲みたい飲みたい！」と
かんしゃくを起こし始める
「飲ませてやれ」
他人事だと思ってさらっと言いのける早川。
ため息をついてジャケットの袖をまくる
が、腕まで出そうとしていたところ
パワーの辛抱がぷっつりきれた。
骨付きの肉にでもかぶりつくように
俺の腕を掴むと大きく口を開けた。
「手首を噛むな！」
あろうことか手首に噛みついてきたのだ。
パワーの鋭い歯が血管を破り血が溢れ
したたり落ちる
「お前ら何時まで騒いでるつもりだ！緊張感を持て！」
早川の怒号にその場が静まり返った
デンジも荒井も動きを止め
パワーも興が冷めたように
俺の腕から手を離し
「何じゃ…人間は命令ばっかりするのう…」
何て言いながら俺から離れていく
噛まれた場所を見つめていると
ぼたりと涙が落ち、傷にしみていく
「あ〜あ、結構深くやられちった？」
立ち止まる俺の横を通りかかった姫野は
肩越しに顔をのぞかせる
「悪魔や魔人にも痛覚はあるもんね…ほれ」
姫野はジャケットやスラックスのポケットを探ると
絆創膏を取り出した。
「気休めだけど貼っときな」
それをじっと見つめていると
仕方ないな〜と言って紙を剥がし
傷口にベタッと貼りつける
「はいもうだいじょ〜ぶ、痛いの痛いの飛んでけ〜な〜んつって！」
「姫野先輩」
「はいは〜い、今行きますよ〜っと」
姫野が小走りに走り出すのを見てついて走る
先ほどと同じ隊列にまでなると
俺は絆創膏をじっと見つめた。
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ブブ(プロフ) - ととさん» また読んで下さってありがとうございます(*^^*) ととさんもお体には落ちをつけくださいね！少し油断すると風邪を引きそうになりますから！ (2022年12月10日 7時) (
レス) id: 1b530ea863 (このIDを非表示/違反報告)
とと - どんどん面白くなっていきますね〜！！体調不良に気をつけて下さいね！ (2022年12月9日 17時) (レス) @page29 id: 4f3997e613 (このIDを非表示/違反報告)
ブブ(プロフ) - 佐藤さん» コメントありがとうございます！嬉しいです♡ ありがとうございます、佐藤さんもお体にはお気を付けくださいね(#^^#)お暇なときにでも読んでいただけたら嬉しいです♪ (2022年11月25日 20時) (レス) id: a83a72b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤 - コメント失礼します。とても面白いです！お体に気を付けて作者様の無理のないようこれからも頑張ってください！応援しています！ (2022年11月25日 9時) (レス) @page15 id: 76e6162b40 (このIDを非表示/違反報告)
とと - はい！読ませて頂きます！ (2022年11月25日 1時) (レス) @page15 id: 4f3997e613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ブブ | 作成日時：2022年11月14日 15時
