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合宿を終えて数日。
過酷な合宿や黒寮の敗北も記憶に新しいはずなのに、幽との厄祓いデート(?)を控えて日々を謳歌していた。
巳影からの下らないメールの返信を考えながらも朝食を取るために食堂に向かうと、真也と虎さんが手を振りながらこちらに向かって来た。
手を振り返すと、真也は案の定なにもないところでずっこけそうになったが虎さんに手を掴まれ持ち直した。
えへへ、と照れ臭そうに笑う真也に微笑みながら話を聞く。
「Aさん、今からサッカーしない？今日すごくいい天気なんだ」
「さ、サッカー！？」
私が驚きの声を上げると、虎さんも同じくえ？と目を見開いた。
私は頭をかきながらえーと…と目を逸らした。
真也と遊ぶのには何の問題もないんだけど、サッカーなんて授業でしかやったことないなあ…
虎さんは何となく私の行動から察してくれたのか、真也の肩に手を置いた。
「ははは、柴崎。急に男どもにスポーツに誘われてても困るだろ？」
「え、そ、そっか…ごめん、Aさん。」
諭された真也は急にしゅんとして眉を下げる。…怒られた犬みたい…。
なんとか挽回しないと、と考え、勢いよく話す。
「ううん、こちらこそ誘ってくれてありがとうございます。でも今回は遠慮しておきます。その代わり、またお弁当いっしょに食べませんか？」
一気にそこまで話すと、真也はぱあっとかおをほころばせた。可愛い。
「食べる！あ、えへへ、ありがとう。時雨にも言っておくね！」
虎さんも満足そうに微笑み、真也を連れて「じゃあまたな」と言って去って行った。
私も微笑んで、そのままスムージーを手に取って食堂を後にした。
☆
飲み歩きは良くないんじゃないかと小規模な自己嫌悪をしながら中庭に向かうと、真也の言った通りぽかぽかしてとても良い天気だった。
誰も居ない、綺麗な装飾のベンチに腰掛けて、ぼんやりとカップの中の残りをジュッと音を立てて吸い込んだ。
お行儀もクソもないな。
ゆらゆら揺れる木陰と、柳が育てている花を見ていると、急に真っ白なものが視界に入った。
…………見間違いだと思うが、天使に見えた。
多分ビニール袋だろう、と極端な否定をしていると、今度はしっかりと視界に入って来た。
「…」
いや、近い。
さっきまで向こうに咲いている花に囲まれていたはずなのに、今はめちゃくちゃ目を合わせて、私の真ん前に仁王立ちしているのだ。
……なんか言えよ、と思いながら天使を見つめ返した。
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クウ(プロフ) - 初めまして。続き楽しみです。 (2020年7月25日 17時) (
レス) id: e1d577414c (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - るーさん» 返信が遅れてすみません。ありがとうございます！短編集の件ですが、なかなか更新できていなくて、もう何話か書いてから公開しようと思っております。それまでお待ちいただけると嬉しいです！！ (2019年9月3日 7時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 夢主ちゃんがすごくタイプで好きな感じです。ストーリーも面白いです！これからも応援してます！もしよければ短編集の方のパスワードを教えてもらってもいいですか？ (2019年7月30日 23時) (レス) id: e7803b918a (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - レス返せてなくてすみません！どの激励のお言葉も嬉しく読ませていただいています！！二期始まる前に完結させれるように頑張ります……！！ (2019年7月26日 16時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
hermes753(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました。更新待ってます!!! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 8867b9a324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハト | 作成日時：2018年11月29日 11時
