３０：蛍丸 ページ30
〈私、あんたのことは結構好きなのよね。今日は気分がいいから、何か１つ聞いたげるわよ。〉
______『それなら、』.........主を、Aを、連れ戻してよ。あんたに好かれたところで、別に.....。
『阿蘇神社にあった蛍丸でーす。じゃーん。真打登場ってね』
「....熊本？凄い大きいの振り回すんだねぇ。これからよろしくね、蛍ちゃん！」
これでやっと国俊くんも寂しい思いしなくて済むね。早く会いに行こっか！
とそう言って、控えめに繋いだ手。ちっちゃいなあ、なんて。柔らかいなあ、なんてそんなことを思った。それと同時に、闘える俺が、俺たちが守ってやらなきゃなあって。護ってやる、なんて、強く誓ったんだったっけ。......そう思った、そう誓った。はず、だったんだけどなあ...。
「蛍ちゃん蛍ちゃん！」
ごめん、ちょっとだけ匿って！お願い！！
バタバタと部屋に駆け入って来たかと思へば、徐ろに押入れを開けて。もし歌仙さんが来たら、いないって言ってねと言ったっきり、歌仙が来るまでずうっと無言で。なんであの人に追いかけられるようなことをするんだろうな、なんてことはいつも思ってたんだけど、それでも匿ってあげちゃうのは、やっはり主として凄い好きだったんだろうね。きっと、上手くいった時の笑顔が見たかったんだろうね。主の笑顔を見てると、今日も幸せだなぁって思えたから。
「ちょっと、怪我してるじゃん！」
もう、ちょっとでも怪我したらすぐ言ってよ？
ほんとに。本当にちょっとした、それ。軽傷になるかならないかぐらいのなのに、わざわざ手伝い札まで使ってなおしてくれた。怪我ってさ、重いのよりも軽い方が結構痛かったりもするし、本人もそうだけどそれを見る人もおんなじぐらい痛いからねぇ。と言って、なおった俺を見て安心したように笑って。それを言われてから、心配かけたら駄目だなって、ちょっとの怪我でもすぐ言うようになったんだっけ。
Aと過ごすようになってから、色々と教えてもらうことが多くて。自分が刀である時と、こうやってヒトの身体を持って過ごしてる時の違いに苦しむことだってやっぱりある。それでも今までこうやって生きてこれてるのは、Aをもう一度だけでも見たいから。ちゃんと謝って、別れたいから。
いつか絶対に謝るから。だから、その時までは。俺たちのことなんか忘れて、あの笑顔で、幸せに暮らしてて。
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味海苔(プロフ) - ポチャエモンさん» 気付いてませんでした...態々ありがとうございます！！番号の振り方を間違えてたみたいです...次更新するときに変えておきますね。本当にありがとうございます！ (2019年2月9日 11時) (
レス) id: 5d9a052c04 (このIDを非表示/違反報告)
ポチャエモン - 28話と29話が抜けてますよ〜！ (2019年2月7日 17時) (レス) id: 84f02aef57 (このIDを非表示/違反報告)
味海苔(プロフ) - チェシャさん» おめでとうございます〜！何度もコメントありがとうございます！！受験勉強精一杯頑張ります、応援ありがとうございます！ (2019年1月4日 21時) (レス) id: 5d9a052c04 (このIDを非表示/違反報告)
チェシャ - あけましておめでとうございます！受験頑張ってくださいね！ (2019年1月4日 12時) (レス) id: bce2687db4 (このIDを非表示/違反報告)
味海苔(プロフ) - チェシャさん» すいません、本当にありがとうございます...！またこの作品に戻ってきたら、よろしくお願いしますね (2018年9月7日 20時) (レス) id: 5d9a052c04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：味海苔 | 作成日時：2017年8月9日 14時
