間接キス。 ページ5
広い公園。
真緑の芝生が、眩しい。
小さい子供が、その子のお母さんであろう人と走っていた。
少し歩くと、ベンチがあって、そこに二人で座って。
さっそく、袋を開けて菓子パンを頬張る。
『ん〜っ』
二口「何そのパン。好きなんすか?」
隣に座ってる二口くんが、私の肩にトン、と頭をのせて覗き込んできた。
内心、ビックリしてドキドキしながらも、平常心を保つ。
『い、いちごがね!!たくさんのってるから!!!』
二口「うわ、クリームだらけ。甘そ。太りますよ?笑」
『なっ!!き、気にしてるんだけどやめられないんです〜……』
そこを突っ込まれるとは思わなかった。
やめといたらよかった。
二口「女子感ハンパな。可愛いすね。今すげえドキドキしてんのも。」
『え』
至近距離で。
上目づかいで二口くんがこっちを見た。
二口「ふは、顔赤〜。」
『と、年上バカにしないで下さい!!!///』
二口「ちゃんと敬語は使ってます」
『そういう問題じゃなくてね?!』
ケラケラと笑いだす二口くんは、男子にしては少し長めの髪を、目を閉じながら耳にかけた。
なんだか色気がなあ……
私、心臓が何百個あっても足りないのでは???
二口「ていうか、せっかくお菓子買ってきたんすけど、そのパンじゃ腹いっぱい??」
『考えて買ったらよかった……』
二口「ほんとですよ。まさか昼にそのパン選ぶとか思いもしなかった笑」
『ん〜!二口くんも食べてみれば分かるよ!ほら!!!あーん!!!!』
ずい、と二口くんの口元に菓子パンを押しつける寸前。
二口「へ」
『え?』
初めて顔を見られたときみたいに、二口くんの顔がみるみる赤くなってゆく。
二口「……それ、わざと?」
『なんのこと…………』
二口「間接キス」
そう言い終えるとすぐ、菓子パンをパク、と一口結局、食べた。
『………いや、あの……このおいしさをわかってほしくて……』
二口「倍に甘いとか言っとく」
『恥ずかしいんですけどそれ……』
二口「俺もですけど」
じゃあ言わないでよとか思うけど
今のは私が悪かった。
『でも、おいしかったでしょ??』
二口「だから、倍甘かったって」
『本当それ恥ずかしいんで!!!』
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狐 - またこう言う夢小説書いてください!! (2022年10月17日 20時) (レス) @page8 id: 54e64013eb (このIDを非表示/違反報告)
を。 - めっちゃ面白かったです!! 更新待ってます♪♪♪♪ (2022年8月29日 0時) (レス) @page8 id: b484c5026d (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - そこで終わり?!ってなってしまいましたwでも読んでいてすごく楽しかったです!素敵な作品をありがとうございました! (2022年5月15日 17時) (レス) @page8 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)
N - 終わり方!!??www (2021年11月26日 0時) (レス) @page8 id: ee79ae4f81 (このIDを非表示/違反報告)
多趣味のM(プロフ) - そこで!?って叫んじゃいましたw続き気になります!!更新待ってます!! (2020年12月28日 7時) (レス) id: 2c30e4e7ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オ塩 | 作成日時:2015年8月12日 22時