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第3話 家 ページ3

ここは何処?
どうして私を連れてきたの?

聞きたい事は、山程あった。

「そう焦るな。質問は、その喉を治してからだ」

私の心が読めるのか、セルは私を家の中に連れていった。

「これを食べろ」

セルが差し出したのは、金色のゼリーのようなもの。
私は一瞬躊躇したけど、逆らったら何をされるか分からないから、それを口に運んだ。
蜂蜜のような甘い味がした。

「…美味しい」

えっ…?声が出た…!
あんなに掠れて、息するのもやっとだったのに。

「ほぅ、なかなか澄んだ声をしているじゃないか」

セルは、満足そうに笑みを浮かべた。

「…あの…何故私を助けたのですか?何故私を弟子に?そもそも、弟子って何の…」
「まぁ焦るな。まずはその汚れた体を清めよう」

えっ、まさか…。

私の嫌な予感は、的中した。

「やだやだやだ…風呂ぐらい一人で入れますから…!」
「使い勝手が分からんだろう?小汚いから洗ってやる」
「子供じゃないんですから、だいじょう…ぎゃあああぁ」
「ほらほら、子猫みたいに暴れるな」

数分後。

(全部見られた…消えたい)

こんな胡散臭い男に、全部見られるなんて…絶望。

「温まったら出てこい。逆上せない程度にな」

それだけ言い残し、セルは浴室から出ていった。

程良い温度のお湯に浸かり、私は思わずホッとした。
温かい風呂に入れるなんて、何日ぶりだろう?

『君は特別な人間だ。今死ぬのは惜しい』

ふと、『あの人』の言葉を思い出した。

第4話 ゴースト→←第2話 人造人間



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サナ - 次の更新待ってます!頑張ってくださいo(*≧∀≦)ノ (6月1日 23時) (レス) @page4 id: 8678ad65e9 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - 更新頑張って!! (2021年6月4日 0時) (レス) id: 2a81e718d3 (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - なんだこれは??(・ー・ )スンッ 神小説ではないですか!!白猫ノエル様ーーー!!あーー、、カルタフィルス役は誰か気になるっ!更新頑張って!! (2020年7月29日 23時) (レス) id: 2a81e718d3 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - とても素晴らしいです!17号も好きです!作者さんは天才ですか? (2020年7月9日 17時) (レス) id: e8a27bc902 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白猫ノエル | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年7月9日 5時

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