始まり#2 ページ3
prrrrr prrrr...
家に帰る途中で電話に気づいた。
A「はい、もしもし。」
???「あっ、Aちゃん。やっとつながった。」
A「涼子さん。どうしたんですか。」
涼子さんは私の祖母の親友でいつも私のことを自分の孫のようにかわいがってくれる。
涼子「Aちゃん落ち着いて聞いてね。千鶴さん(私の祖母)が脳梗塞だったか脳卒中だったかで倒れたんよ。だから今すぐ、○○総合病院に来てくれないかしら。」
A「わかりました。すぐにそっちに行きます。」
脳卒中だった。
おばあちゃんは83歳なのに10代、20代の子とも口げんかしたりするぐらい元気な人だった。
そして、私はおばあちゃんと2人暮らしをしていたから今私には身寄りがない。
父と母はとっくの昔に亡くなったとおばあちゃんから聞いていた。
だから行く当てがない。
どうしよう。
お葬式にほとんどのお金使っちゃたよ。
しかも今住んでるところはおばあちゃんが居たから住めていたけど、
今はいないからあと3日でこの家を出なければならない。
ピンポーン///
A「はーい。」
ガチャッ
A「あっ。涼子さん。」
涼子「ごめんね。来るのが遅くなって。」
A「いいえ。大丈夫ですよ。さ、上がってください。」
涼子「あのねぇ。生前に千鶴さんに渡されたものがあって。はい、これ。」
渡されたのは手紙だった。
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Aへ
いつまでもめそめそしてんじゃないよ。
あんたのことだから残ってたお金もほとんど葬式に使ってしまったんじゃないのかい。
馬鹿なこねぇ。
でも、私はあんたと居れてほんまに良かった。
あんたと過ごした時間は何物にも代えられないよ。
あんたのことが大好きだよ。ありがとう。
で、ここからが本題だからよくお読み。
私はあんたにあんたの家族は私しかいないといったわね。
あれは嘘なの。
確かにあんたの父と母は居ない。
だけどねお兄さんがいるんだよ。
信じられないなら一緒に入れてある戸籍謄本を見てごらん。
私はあの家とは縁を切った身だから行かせたくなかったんだけど。
でもこうなったらしょうがない。
東京に行っておいで。
頑張るのよ。
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A「嘘…」
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作者名:あまっちゃん | 作成日時:2020年5月30日 17時