時を操る魔法使い【怪盗ジョーカー】

37.看守の方が得をする ページ39

［監視カメラ室］

ムーンside

ジェイスン「どうかしら？」

ムーン「所長！」

俺は敬礼する。

ギリギリセーフ。

左手にメモリを持っている。

すると、ジェイスンはどんどん近づいて来た。

えっ？隣の看守は、居眠りしているのに怒らない！

何で？

ジェイスン「ちょっと校庭を見せてちょうだい。」

校庭？

はい。と席を空ける。

ムーン「すみませんが所長、何故ここに？」

ジェイスン「今、34号がジョーカーにヒントを与えているのよ。」

ムーン「ヒントですか？」

俺も校庭を見る。

ジェイスン「ムーンリングのよ。」

ムーン「探してもらうって事ですか？」

ジェイスン「その通りよ。」

ジョーカーは、駒って事か。

ジェイスン「あらっ？二人の後ろの陰にいるのって看守よね。」

スペードじゃないか。

ムーン「今日からの新人です。」

ジェイスン「新人なんて頼んでないわよ。」

ムーン「えっ！」

ジェイスン「怪しいわね。あら、動いたわ。」

スペード、見られてるぞ！

ジェイスン「保健室ね。」

ジェイスンは無線で言う。

ジェイスン「所長命令。今すぐ保健室に集まりなさい。」

そうか。スペードは無線を持っていない！

ジェイスンは出て行った。

スペード、ごめん！

［牢屋］

ジョーカーside

ハチ「脱出計画を立てずに来るなんてありえないっすよ！」

ス「君らしいよジョーカー。」

ジョ「うるせえぞ！お前こそ、その服似合ってるぜ。」

スペードはさっき、隣の牢屋に連れて来られていた。

看守なんてしてるからだ。

ジョ「良いだろ？ほらほら！」

俺はスペードにムーンリングを見せびらかす。

ス「僕としたことが、ジョーカーに先を越されるとは！」

？「111号！それは何だ！」

ジョ「げっ！看守！」

ス「朝の！」

？「なーんてね。」

看守が服をパッとする。

そいつは、結んだ赤毛にタキシード、おまけに三角の帽子！

ジョ／ス「クラブ！」

クラブ「お久しぶり！」

ジョ「お前もお宝狙ってるのか？」

クラブ「そうだよ。」

ジョ「残念だったな。宝は俺が頂いたぜ！」

俺はクラブに宝を見せる。

良いだろ。

クラブ「引っかかったんだ。」

ジョ「へっ？」

プシューッ！

俺の持つムーンリングから白い煙が出る。

ゴホッ！ゴホッ！

ジョ「おい、クラブ、どういうことだ？」

クラブ「それは、俺の仕掛けた偽物。本物はこっちだよ。」

クラブの手にはムーンリングが。

くそっ。やられた！

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