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さっそく今朝まで続いてたチャット画面をひらいて、
〈今日、おうちにお邪魔してもいいですか？〉
舘さんの唇あたりにふきだしがポン、と出現した。トークの背景画をこっそり隠し撮りした舘さんの寝顔にしてるの。怒られるかな？
新しくレギュラーにならせてもらった雑誌の撮影を終えて奇抜な衣装を脱いで端末を確認すると了承のかわいいスタンプと唐揚げ作っておくね、のメッセージ。普通ににやける。
今から向かいます、と返事して私服に着替えて楽屋を出た。
夕陽を背に電車を降りて改札を通り抜けると、後ろ姿でわかる俺の大好きな人がいた。
ru「、舘さん？」
dt「ラウール、お疲れ様」
ru「駅まで来てくれたの？」
dt「ちょっと驚かせようと思ってね」
くすりと微笑んだ顔は、あまり他のメンバーには見せない表情で。ああ、好きだなあ。って思った。
ru「ありがとう、だいすき」
dt「ふふ、いこっか」
好きの返事は返ってこなかったけど、これでめげる俺じゃないから。
人通りが少なくなればそっと手を繋いで、ハットの鍔が広くて見下ろしても表情は見えないけど、きゅっと握り返してくれてるから、安心した。
家にお邪魔するとそのままシャワーを浴びるよう促されて、ありがたく拝借した。さっと出るとさっきまで着ていた服はぐるぐると回ってて、置かせてもらってるジャージと下着が用意してあった。俺の準備まで完璧にしてくれて、ジャージを抱きしめるといい匂いがして。ちょっと着るのがもったいないなと思った。
そうだ、いいこと思いついた。
ru「シャワーあがりました」
dt「うん、おかえ…り、」
リビングには唐揚げのにおいがたちこめていて、キッチンでサラダを作っていた舘さんに近づく。
ru「髪の毛乾かしてほしいなぁ、って思って。だめですか？」
dt「、ん、わかった。取ってくるから、座って待ってて？」
ru「やった、ありがとうございます」
俺の作戦1、はだかを見せること。ジャージを用意したのに上裸で出てくるとは思わなかったのか、計画通りちょっと動揺してくれた。これは手応えあり。
あついから、って理由で、乾かしてもらってる間も服は着ない。
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作者名：微.
| 作成日時：2020年8月9日 21時
