二限目 〃 ページ21
先生の部屋には遊びに来たのではない。そう、断じてオフモードで敬語が抜ける先生を見に来たわけではない。授業や論文に追われ疲れ果てた色っぽい先生を見に来たわけではない。
『先生今日もかっこいい・・すき』
em「それでこれ・・聞いてます？」
質問ウェルカムな先生を利用してるわけでも、勿論無いよ。
『聞いてます聞いてます。それで、これはどういうことですか？』
em「それはね」
いつもより低い声に近づく顔。これ完璧にキス待ちじゃない？していい？
em「・・キョウカさん、俺の顔ばっかみとらんで」
『レア俺ｯｯｯｯｯｯｯ！！！やっぱ好きです結婚しましょう』
em「聞いてる？」
『先生の声を一言一句たりとも聞き逃すとでも？』
em「ならいいんですが」
さらさらな髪の毛だぁ。たべたい・・。
『先生』
em「はい、どこか分からないところありました？」
『好きですよ』
em「・・はい」
『ゆかり聞いた！？いまはいって！！はいって！！既成事実作りましょう先生！』
em「は？ちゃいます！！肯定のはいじゃない！」
『慌てると関西弁出ますよね好きポイント上昇』
yk「あははは」
とまぁこんなふうに、私がどんだけ愛を伝えても相手にしてくれない。生徒の戯言でも思ってるのだろうか。私はこんなにも先生を想ってると言うのに。
『・・本当なんだけどなぁ』
ゆかりの質問に答えてる先生には聞こえないよう、小さくつぶやく。ゆかりと目が合い、彼女は寂しげに微笑む。
夜
ネオン街と言うべき場所に、私の足は向かってる。理由？高校時代、家に一人でいるのが嫌でよくここに来てた癖が抜けないから、だ。
『来たところで何もないんだけどなぁ・・』
だからといって家にいるのも嫌だ。早く朝にならないかな。朝になって、早く大学に行きたい。
私の居場所はあそこしかない。
もう少し治安のいいところに行こうか、とネオン街から踵を返す。
すると
「あれ、キョウカじゃん」
先生とは似ても似つかない醜悪な声。舌打ちを聞こえるように打って振り返る。
『・・なに』
「久しぶり！元気にしてたか？」
馴れ馴れしく私の肩に手を回すこの男。名前は忘れた。遊んでいた男の一人だった気がする。
『関係ないじゃん。手ぇどけて』
「相変わらず冷てえじゃん」
からからと喉を鳴らし、回した手は私の頬を撫ぜる。気持ち悪いから離してくれねぇかな。
「な、また遊ぼうぜ。」
『は？嫌だけど』
「皆と遊ぶの好きだろ？」
皆、と言われ背筋かゾッとする。男の後ろには仲間と思われる複数の人間が。
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まうるもち - 好きです....文章が神.....いつの間にか読み終えていた不思議 (2019年10月7日 23時) (
レス) id: a48c43d4d7 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - 紫龍さん» 誤字ですごめんなさい！ご指摘ありがとうございます！ (2019年10月3日 6時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
紫龍 - 碧月さん» 失礼します…knさんの2条目『後者裏』って『校舎裏』の事ですか？誤字とかじゃなかったらすみません！！ (2019年10月2日 23時) (レス) id: ed1de518a2 (このIDを非表示/違反報告)
碧月(プロフ) - アルムさん» ご指摘ありがとうございます！ (2019年9月29日 9時) (レス) id: 8ab1994adc (このIDを非表示/違反報告)
アルム(プロフ) - コメント失礼します！碧月さんの作った小説はやっぱ神ですね！途中で気づきましたがemさんの小説の六限目の２０行目の「…そらは愛おしさへと…」は「…それは愛おしさへと…」じゃないでしょうか？間違ってたらすみません！更新楽しみにしています。 (2019年9月29日 8時) (レス) id: 9866a4ca3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月17日 6時
