5件目 答えろ ページ6
gr「・・・」
彼は眉をひそめ、じろりと私を睨む。
gr「そういう問答なら興味がない」
ぷいとそっぽを向いてしまう。あれ？私なんか悪いこと言ったか？私の目的言わなきゃアカンかった？
『いやあのね、この国ブッ壊したいんだけどさ、手伝って欲しいんだけど』
gr「は！？」
今度は口を大きく開ける。八重歯や喉が見えるくらいに大きくおどろき彼の声が牢全体に響く。
gr「お前は何を言ってるかわかってるのか」
『心外だな。馬鹿に見えるか？』
鍵を開けると、何を恐れたのか一歩下がる。私は牢の中に入り彼の眼の前に立つ。
『取り戻したくないの？』
彼の体がぐらりと揺れる。それを見逃すほどお人好しじゃないんだ。
『ねぇ、ここで終わるつもりなの』
gr「そんなわけ、ないだろう」
だろうね。終わらないから、その瞳は輝いていたんでしょう。
ここが終着点ではなく、新しい出発点と考えていたんだろ。
『ならいいじゃん。私はこの国を壊したくて、あなたは国を戻したい。いい関係が築けると思うけど』
彼の手をつかもうとしたその時
gr「こうなることは想像してなかったのか？」
話の流れをぶった切って、彼は私の首に手を伸ばす。小娘の私の首は、片手だけで事足りるようで。
gr「お前の身体を盾にここを脱出することもできるんだぞ。俺は」
口の端が釣り上がり、三日月が現れる。悪い顔してるなぁ。総統ってよりも帝王って感じだ。
gr「弱ってるとはいえ、小娘一人くらい殺せる力はある」
さっさとやればいいのに。出来ないのは、というかしないのは私を試してるんだろ。いいよ乗ってあげる。
『やれば？』
グルッペンの手首を掴み私の首に押し当てる。
『だけど、五年も切り離していた
できるわけ無いよな。そんな短絡的に物を考える人間が、仲間と国民のために自分のプライドかなぐり捨てて白旗を上げれるわけがない。
gr「く、ふふ、はははははは！」
首から手を離し、顔に手を当てて高笑いを始める。
gr「それもそうやな！五年も放っておいたら愛想つかされている！」
さっきの悪い笑顔ではなく、無邪気な笑い声を出す。少年のようだ。
gr「それに、中々狂った王女様のようだ」
私を見下ろすその目からはもう敵意を感じない。
『褒め言葉として受け取っておくよ』
彼は両手を鳴らし
gr「乗った」
『よっしゃ』
やっと手を取り、握手を交わす。視線を交わす。
『始めまして』
gr「これからよろしく」
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ネメ - grちゃん視点のヘラちゃんのシーンマジで鳥肌立ちました...文才神... (5月18日 1時) (
レス) @page22 id: eb05b364fd (このIDを非表示/違反報告)
ノコキノ - めっちゃ面白いです！夢主の性格がなんかカッコイイし…！更新頑張って下さい！続き楽しみです！ (2022年3月2日 16時) (レス) @page46 id: d2ad17c9e0 (このIDを非表示/違反報告)
himahima(プロフ) - え...かわいい...好きです (2021年7月28日 4時) (レス) id: aa9925d685 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきみだいふく(プロフ) - 今更見つけました()好きです、更新待ってます！ (2021年4月3日 1時) (レス) id: c9684e4af6 (このIDを非表示/違反報告)
Rukia (ゆっくりゆる) - 突然の東方要素(好き) あっ、(この作品)すきです。 (2021年2月1日 21時) (レス) id: 2e12baa0e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧月
| 作成日時：2019年9月9日 12時
