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夢主side
私達は今、タケミっちとヒナちゃんの結婚式に来ている
会場に指定されたテーブルに付いて時間まで団欒としていたら扉が開き入って来たのは千冬だった
「遅ぇぞ千冬!」
「よっ」
「ドラケン君!マイキー君!」
「聞けよ千冬⋯こいつさ、大事なレースで調子乗ってトチりやがってよ!」
「へーマイキー君もトチる事とかあるんスねぇ」
万次郎とドラケン、千冬が話してるのを聞きながらふと、過去の事を思い出す
東京卍會が解散して11年、皆それぞれの道を進んでいる
色んな苦難があった中、万次郎とタケミっちは率先して手を伸ばし皆を救っていた
そして万次郎はバイクレーサーになった
ドラケンは万次郎のチーム”トップオブマンジ”のメカニック
「ほら、スポンサーがぶち切れてんぞ」
「はい」
「大損」
そしてドラケンが指差す先にはそのスポンサーであるココと稀咲
この二人は”TK&KOグループ”の会長と副会長
「いいじゃんよオマエらしこたま儲けてんだろ?」
「この理不尽王に付いて行ってかれこれ13年⋯」
「オレらをなんだと思ってんだか⋯」
万次郎の言葉に呆れてるココと稀咲に笑っていれば
後ろから腰を引かれ誰かに寄りかかる形になった
「オマエらはもっと稼ぎゃあいんだよ!オマエらの寄付を頼りにしてんだからよ」
顔を見上げればカランとピアスの音を立てこちらを見てたのはイザナだった
「わ、イザナ」
「あー!イザナテメェAから離れろよ!」
「嫉妬かよ見苦しいな」
「んだと⋯!」
イザナはNPO法人”TENJIKU”の理事として世界を飛び回り
鶴蝶やムーチョ、モッチーや斑目達と恵まれない孤児たちへのボランティアに励んでいる
今にも喧嘩しそうな万次郎とイザナの元から離れれば
他のテーブルから声が掛かる
「Aちゃ〜ん♡久しぶりに飲み行かね?」
「VIP開けとくぜ?」
「そのうちね」
「まじ?楽しみにしてるわ〜」
声を掛けてきたのは灰谷蘭、灰谷竜胆
この二人はクラブ経営をしてるみたい
「ライフオブミュージック イェ」
「ピースオブミュージック イェ」
聞いた話によれば灰谷兄弟は適当な事ばっか言ってるらしい⋯まぁ確かに⋯と、思った。
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作者名:たまりんこ | 作成日時:2023年1月24日 11時