ー3話 嫉妬から愛へ ページ35
そこにいたのは首にタオルを掛け上半身裸の状態。首から左手の甲にまで描かれている薔薇のタトゥーと手の甲の王冠がハッキリ見える。いつものいやらしい笑みのカイザー、恐らく練習終わりでシャワーでも浴びたのだろう
【ギシッ】
カイザー「よぉ、“
名前「(ムカッ)僕に何か用？今少し忙しいんだけど…」
カイザーはズカズカと近づいてくるとベットに腰掛けた。蒼はカイザーの見下す態度に少し腹を立てるが怒りを表には出さない
カイザー「japaneseは釣れないなぁ？パソコンを弄ってるだけだろ？」
名前「さっきまでの試合研究中なの」
カイザー「ほぉう…どれ、見してみろ」
名前「あっ！ちょっと！」
カイザーは蒼のパソコンを奪い取ると画面を見る
カイザー「これは何の数値だ？」
名前「…その数値は、カイザーくんが撃ったシュートの速度とその時の角度とゴールまでの距離、そして、右端のパーセンテージは僕が君のシュートを再現できる確率」
カイザーはパソコンの画面を指差すと蒼は仕方なしに説明すると、カイザーは笑って
カイザー「ハッ！お前みたいな“Mausi“が俺のシュートを再現？面白い冗談を言うんだなぁ？(笑)」
名前「残念ながら僕は冗談は好きじゃないんだ
“世界一“になるには、まず君から超えないといけなさそうだからね」
カイザー「くだらないなぁ(笑)
…ところで、なんであの時吐血した」
名前「え？」
先程まで笑っていたカイザーは
かなり間を置くと無表情になり蒼に聞いた
カイザー「病気持ちか？」
名前「いや、違うよ…昔色々あってね」
カイザー「その色々を聞いてるんだ。答えろ」
名前「えぇ…」
名前は何も事情を知らないカイザーの無神経さに少し呆れつつも話すことにする
名前「別にいいけど…
“元“両親がさ、僕がサッカーしてることが気に入らないからって僕に何かしらの薬を盛ったみたいでさ、それのせいで吐血しちゃうから今は治療するために薬を飲まないといけないの」
カイザー「“元“？」
名前「もう亡くなってるから“元“だよ」
カイザー「ほぅ」
名前「もういいかな？
ノアがそろそろ迎えに来ると思うし…
というか、服着なよ風邪ひくよ？」
カイザー「俺はそんな貧弱な男じゃない
お前こそ、入院しといた方がいいんじゃないか？(笑)お前みたいなほっそい体に俺が触れてしまえば、また吐血してしまうかもなぁ？(笑)」
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作者名：眠い羊ちゃん | 作成日時：2023年3月1日 0時
