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宏太side
そのあと、先生にはしっかり許可をとって
涼介たちも呼んで、あの屋上へ来た。
「薮くん、どうしたの?」
着いて口を1番に開けたのは裕翔だった。
宏「これ、先生から受け取ったんだ。」
Aから、俺らにだって。
そう言うと、みんなが目を見開く。
俺は、泣かないように笑って誤魔化す。
そして、9色の封筒を宛先を確認しながら
各々に渡した。
俺の手元に残ったのは、黄緑の封筒だった。
涼介には赤色の
侑李には優しい桃色の
裕翔には鮮やか水色の
伊野尾には淡い青色の
雄也には大人っぽい紫色の
大ちゃんには明るい橙色の
光には軽やかで綺麗な黄色の
華やかな封筒が手元に。
侑「ほんとに……Aから、なの?」
宏「うん。だって、裏見てみな?」
裏には、綺麗な字で “ Aより ” と
書かれている。
大「これ、俺らの……」
封筒の裏を向けたままの大ちゃんは
そう呟く。
そうだよね、俺らの約束が書いてあるもんね。
みんながそれぞれ封筒を開けていく。
もちろん、俺もその中のひとり。
宏「……??あれ、」
光「ん?薮、どうし……それって」
俺の声に気付いた光がこっちきて目にしたのは
俺がAに絶対似合うと思って買った
ペンダントだった。
光「A……ずっと着けてたね。それ」
宏「外しちゃったんだ……っ」
きっと、決めたことを曲げたくなかったAが
最期にとった抵抗だった。
そんな考えに胸が張り裂けそうだ。
そんな思いで、俺はみんなと一緒になって
手紙を読み出した。
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瑠璃華(プロフ) - あらじゃんさん» 嬉しいです!ありがとうございます!!ご期待に添えるよう頑張るので、よろしくお願いします! (2021年12月7日 4時) (レス) id: d6076afd6a (このIDを非表示/違反報告)
あらじゃん - 面白いです!瑠璃華さんの作品を時間の許す限りずっと見てるんだが・・・もしかしてファン!?これからも頑張ってください!ずっと応援してます! (2021年12月6日 21時) (レス) id: 747a271f52 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃華(プロフ) - momoさん» 読んでくださってありがとうございました!そして、読んでくださるばかりか素敵な言葉までありがとうございます!とても嬉しいですし、これからの励みにもなります!ほんとにありがとうございます! (2021年7月30日 14時) (レス) id: d6076afd6a (このIDを非表示/違反報告)
momo(プロフ) - 最初から最後まで一気読みをしてました!それくらいずっと続きが気になってました。始めにバッドエンドと書いていたとしても、少しの希望を抱きながらみてました。本当に素敵なお話をありがとうございました!また、読み返そうと思います!大好きです! (2021年7月30日 9時) (レス) id: a0b82fa00b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃華 | 作成日時:2021年2月11日 5時