ニ ジ ュ ウ ページ29
「付き合わせてごめんね〜」
「いやいやとんでもないです!
こちらこそなんか色々奢ってもらって申し訳ないです…」
帰りの車の中。
軽快にハンドルを切る神木先生。
助手席から眺めるその横顔は、
どこか切なそうに見えた。
ショッピングモールからはバス一本だし、
自分でも帰れるんだけど…。
「女の子ひとりじゃ危ないから!!
送っていく!!!!!」
…と、先生が譲らないので
先生の車で送ってもらうことに。
女の子……かあ。
どうせただの女子生徒、ってだけなんだろうけど。
………にしても、車の中も綺麗に片付いてる。
なんかこう、ほのかにいい香りもする。
やっぱり人格みたいなのが現れるんだな〜
「あ、ここ右です」
「はいはーい」
車の中での口数は、
2人とも決して多くはない。
だってさ???
車という密室のなかでさ?
ふたりっきりだよ???
しかも助手席だよ????
そら緊張もするわな!!!!!
車内は静かなまま、どんどん道を進む。
先生とふたりでいられるのもあと少しか………
そしてわたしの家に到着したころ。
先生が車を停めて言う。
「Aちゃん?」
「……はい?」
「ありがとうね」
それは少し切なげな、
作ったような笑顔。
「…………一緒に居てくれて」
そんな表情で。
そんなこと言われると。
もうわたしの心臓は限界。
「…いえっ」
慌てて視線をそらした。
「じゃあ、気を付けて」
突然な別れの挨拶が、
2人の時間の終わりを告げた。
「…先生も」
「ありがと」
先生は静かに微笑んで、手を振った。
わたしは微笑み返して車を降りる。
静かに走り出す車。
どんどん遠くなっていく車の後ろ姿を、
わたしはずっと見つめていた。
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神岡リン - まさかの終わり?w (2016年10月8日 12時) (レス) id: df523e2f4a (このIDを非表示/違反報告)
コバ - 最高です!!!キュンキュンしまくりww 更新待ってます!!頑張って下さい!! (2015年12月29日 5時) (レス) id: 1f5185c864 (このIDを非表示/違反報告)
POILY - ほわあぁぁって言いながら読ませて貰ってます!神木先生いたらいいのにな~って思います切実に!更新待ってます(*´∀`) (2015年12月15日 18時) (レス) id: 5eb9572711 (このIDを非表示/違反報告)
はるる - 更新待ってます! (2015年12月14日 22時) (レス) id: 78cf251274 (このIDを非表示/違反報告)
mone♪ - キュンキュンしてます(´艸`*)♪更新頑張ってください!! (2015年12月6日 17時) (レス) id: de31a2ab45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢 雨 . | 作成日時:2015年11月16日 16時