3日目の恋 ページ5
『アズールくん、あそこ行ってみたい』
軽くおねだりしてみれば、彼は頬を緩めて
″分かりました″と言って私の手を引く
しっかりと指が絡められ、強く握られる
彼の温もりが私の体にも伝わってきた
『…幸せだなぁ』
彼の肩に寄りかかると顔を真っ赤にする貴方。
でも、すぐにいつもの笑顔に戻って
私の肩を持った
アズール「ええ、本当に」
彼の低い声が静かな夜に響いて聞こえた
真っ白な雪がちらちらと降ってきた
『…見て、雪だね』
アズール「本当ですね」
私はベンチから立ち上がろうとすると
ぐいっと手を引っ張られ再びベンチへと座る
間違いなく、彼の仕業だ
アズール「Aさん、僕に何か隠してませんか？」
『……何の事かなぁ？』
目を逸らして誤魔化せば、
ビシッと額に小さな衝撃が走る
アズール「嘘をつくならもう一度その額にデコピン食らわしますよ」
彼は少々、いやかなり力が周りの人と比べて
強いためそれは正直避けたい
「ただでさえ陸の靴はキツいんですから慣れたものを履かないと」
彼にゆっくりと履いていた靴をとられる
指にすり減った傷と真っ赤な血が着いてた
……いわゆる靴擦れだ
アズール「この傷じゃ痛くて歩けなかったでしょう」
『アズールくんと久しぶりのデートだもん、
こんくらい我慢できるもん』
再び頬を赤く染めた貴方
けれど少し呆れたようにため息をついて
私の前に背中を向けしゃがんだ
アズール「ほら、寮に帰りますよ
早く背中に乗ってください」
『……うん』
彼の大きな背中に乗っかると
彼はゆっくりと立ち上がった
彼との距離がいつもより近く、長かった
後数センチでお互い口づけできるような強さだ
アズール「……A、またデートしましょうね」
『………うん』
私はまたひとつ貴方に嘘をついた
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HOPE(プロフ) - 素晴らしい作品に出会えてちょっと、感無量です。涙が止まらない……………あともうちょっとだけ、2人で居られる時間を神様に伸ばしてほしいと直談判したい気分です。有難うございました (2021年3月10日 6時) (
レス) id: 3717a40845 (このIDを非表示/違反報告)
月璃狐(プロフ) - 新作おめでとうございます！！前回がウツボ兄弟作品で発狂していたのに今回はタコくんでめっちゃ発狂しておりますwこれから応援してます！更新無理をせずに頑張ってくださいね ！あと語彙力凄いですね（語彙力は南アフリカに置いてきたゴリラ←） (2021年1月10日 23時) (レス) id: 0f0d9564e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆 | 作成日時：2021年1月10日 22時
