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『美味しい？熱くない？』
そう聞けば大丈夫や、といってお粥を次々と口に運んでいく侑。
……この光景懐かしいわぁ。
前は、北さんに貰ったもん食べたんやっけ？
「ごちそうさん」
侑から空っぽになった食器を受け取り、洗いに部屋を出ようとすると“まだ帰らんよな？”と犬のように眉を下げて言う侑。
……犬か。お前は。
『おん、まだ帰らんよ』
それだけ言えば、侑はあっそといって、布団にくるまってモゾモゾしだす。
『……何やねん』
私は、首をかしげながら洗い物をして侑の様子を見にもう一度部屋に上がる。
体温を確認するために体温計で計ると、最初よりかは熱が引いていた。
『侑ってさ、阿呆なのに意外と風邪とか引くんやな』
「誰が阿呆やねん」
『ほら馬鹿は風邪引かんっていうやん？』
阿呆も同じとちゃうん？
そう問いかけると、侑は“お前が阿呆やろ”といって笑った。
『そもそもエアコンガンガンで寝るからそないなことなるんよ』
「せやったら治も引くやろが」
『やって、あんたは直で風に当たっとるやん
どうせアイス食べてすぐエアコン着いとる部屋で寝とったんやろ』
そう言い放つと、何で分かんねん？！と目を見開く侑。
『これに懲りたらもう少し私生活から治していくんやな』
「……おん」
珍しく素直になる侑に少し戸惑いながらも、じゃあ私はもう行くねと言ってはしごを降りた。
「はあ？もう帰るん？」
『そりゃ、最後まで面倒見たいけど、
せやけど、私も私でやらなあかん事あるし…。』
「そ…か。」
せやったらはよ帰れや、と手でしっしっと追い払うような仕草をする侑。
『言われんでも帰るわ』
ほんま、失礼な男やな。
それが看病して貰った人への態度か。
「A」
部屋を出る途中、名前を呼ばれ、何？と言って侑の方を向いた。
「今日は……ありがとな」
ボソッとぶっきらぼうに言う侑。
私は、少し笑みを浮かべ、別にええよ。と言って部屋を出ようとすると“待ちや”と言われまた侑に呼び止められる。
「来週の土曜日、練習試合あんねん
静かにしとくんなら見に来てもええよ」
『気が向いたら行くわ』
気が向いたら、ね。
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ねむい…(プロフ) - 完結おめでとうございます！楽しく読ませていただきました！とても面白かったです！ (2021年9月20日 3時) (
レス) id: 786a373c50 (このIDを非表示/違反報告)
白雪(プロフ) - WAO (@_@)私、ほんまにこの作品好きやわー。最後まで読ませていただき、有り難うございました！これからも作者さんのペースでおもろい作品書くの楽しみしとりますんで！頑張ってください！ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 160a7ef55b (このIDを非表示/違反報告)
小豆(プロフ) - 猫毬かなめさん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！！トラブルの際も助けてもらって…！かなめさんにはホントに感謝してます！ありがとうございました！！ (2021年9月5日 21時) (レス) id: 3db6e37161 (このIDを非表示/違反報告)
猫毬かなめ(プロフ) - 凄い楽しく読ませて頂きました！途中トラブルなどありましたが更新続けて完結まで持ってきてくれてありがとうございます、改めて完結おめでとうございます！ (2021年9月5日 17時) (レス) id: 7e8e70364c (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - すごくこの小説で楽しませてもらいました！完結おめでとうございます！ (2021年9月5日 11時) (レス) id: d04dfe50cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小豆 | 作成日時：2021年8月3日 19時
