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貴方side
ドンｯと肩に衝撃が走る
どうやら人とぶつかったようだ
「スマン！！！俺、ちょっと急いで((」
「エースー！！！！！！！」
「うげっ！もう来やがった！！！ドーナツ一つぐらいで怒んなよぉぉぉぉ！！！！！」
「許すかぁぁぁぁぁぁ！！！！」
そう騒がしく廊下を走る一人と一匹
あの二人は知っている。入学初日からハートの女王の石像を黒焦げにした奴等だ
確か…人間の方はエース・トラッポラ
そして…あの…狸？…の方はグリム…だったか？
全く…名門校の入学したという自覚が無いのだろうか
僕はぶつかった衝撃で落ちたプリント類を静かに一枚ずつ拾い上げていると
誰かが視線の端で紙を拾い上げてくれるのが見えた
顔を上げると
『ジャミル…』
Ja「災難だったな」
拾うのを手伝ってくれている彼は僕の数少ない友人の一人。ジャミル・バイパー
いつも優しく、主人の後始末をしなければならない苦労人
『そうでも無い。僕にぶつかったのが不幸中の幸
他の奴らにぶつかっていたらどうなっていたことか…』
Ja「お前のそういう優しい所、俺も好きだけど…
もう少し自分の価値を上げても良いと思うぞ
そんな様子だと…」
「Aー！！！！！！！！！」
Ja「ほら、来たぞ」
立ち上がった僕に覆い被さるように飛び付いてきた
もう一人の友人
スカラビア寮寮長である。カリム・アルアジーム
小さい頃から仲が良く、こんな根暗な僕にも差別せず無邪気な笑顔を向けてくれる
物凄く優しい人間だ
Ka「また会ったな！！！」
『同じ寮だからな』
Ka「それもそうか！あはははw」
Ja「…ん？カリム、教材はどうした？」
Ka「…え？…あぁっ！！！前の教室に置いてきた…」
『取りに行っておいで、まだ余裕で間に合うと思うよ』
Ka「おう！行ってくる！！！またな！A！！！」
Ja「あ、おい！！廊下は走るな！！！ってあぁもう！！A！お前は凄いやつだ！もっと胸を張って歩け！！！またな！！」
『…あぁ、またな』
嵐のように現れ、嵐のように去る
本当に見ていて飽きないな
さてと…僕も自分の教室に行こう
表情の死んだ少年はゆっくり足を進め、騒がしい廊下を林のように静かに一人で歩いた
誰にも気付かれぬように、誰にも話しかけられぬように
ただただ静かに…
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るーるるー(プロフ) - noumintouminさん» ありがとうございます。好きと言って頂けて光栄に思います。更新の方は可能な限り全力を尽くします故、応援の程宜しくお願い致します。 (2020年6月14日 0時) (
レス) id: 4fadcecdf1 (このIDを非表示/違反報告)
noumintoumin(プロフ) - 心惹かれる作品ですね。とてつもなく好きです！更新頑張ってください！！ (2020年6月6日 12時) (レス) id: e7570f0985 (このIDを非表示/違反報告)
るーるるー(プロフ) - 詞輝さん» コメントありがとうございます。幾分、ストーリーは決まっているんですが、なかなか進め方が難しく更新が遅くて申し訳ないです。可能な限り全力を尽くしたいと思います。応援感謝致します (2020年5月31日 12時) (レス) id: 4fadcecdf1 (このIDを非表示/違反報告)
詞輝 - おもしろいです！！続きが気になります。応援してます！更新頑張ってください！！ (2020年5月31日 1時) (レス) id: 746ebb4f25 (このIDを非表示/違反報告)
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