バーボンの婚約指輪

赤井秀一 ページ12

ジンのポルシェでアジトまで送ってもらった。

なんだかんだいってジンって優しいわよね。

自室のパソコンを立ち上げる。

「んーと…まずはFBIの捜査官の資料…っと」

へえ…結構な量の資料ね。

「ん？赤井…秀一？」

どっかで見たような気がする。

「でもこいつの名前に聞き覚えはないし…。親兄弟を調べてみるか」

カタカタカタカタ。

「ふう…でてくるのは過去の情報だけか…」

組織に潜入して、コードネームまで貰ってたのね。

よほど信頼されてたってことか。

「組織も結構、その辺甘いとこあるのかもね」

「…なにが甘いって？」

「黙って人の後ろ立つのやめてくれる？ベルモットだと幽霊だけど、ジンは幽霊どころじゃすまないから」

「…どういう意味だそれは」

「そのまんまの意味よ」

くるっと回転椅子を回して振り向く。

「何か私に用？」

「…赤井秀一のことを調べていたのか」

「ええ、まあ」

「知り合いか？」

「そんなわけないじゃない。FBIの捜査官について調べてたら、たまたま出てきたのよ」

「ふん」

ジンは眼を細めて赤井秀一のデータを読んだ。

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