防弾少年団は私の彼？ (ページ8)

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不器用な彼。３ SG ページ8

『何泣いてんだよ』

ああ、泣いてしまってるのか私は。

感情が入り乱れて、お酒も入った私は自分が止められなかった。

「泣いて…ないもん…」

暗い部屋で私はうつむく。

ユンギは静かに椅子から立って電気をつけてゆっくりと歩いてきた。

私は泣いてるのを見られたくなくてうつむいたまま、こっちに向かってくるユンギの足を見ていた。

私の目の前で止まったユンギは、静かに私を抱きしめた。

どういうつもりなんだろう。連絡一つもしてこなかったのに。

「やめてよ…」

ああ、どうして私はこうもかわいくないんだろう。ぎゅって抱きしめ返せばいいのに。

『くせぇ。』

『風呂入ってこい』

抱きしめてくれたのに、この男は。どうしてそんな言葉を投げつけるんだろう。

「やだ。」

私も私だ。意地っ張りで強情で。

『なに不機嫌なんだよ』

ぶっきらぼうにそう言う彼。ため息混じりのその声は、心底面倒そうだ。

「ユンギは」
「私のこと好きじゃないの？」

言ってから涙がこぼれた。
ぶっきらぼうなユンギの態度に傷ついたのか、それともこの質問に対するユンギの返事を聞くのがこわかったからなのか。

『なに言ってんだよ』

はぁ？とでも言いたげな顔でユンギが体を離す。

ああ、また面倒なことを聞いてしまった。面倒な女になってしまった。
頭ではそう思っているのに、酔った私は冷静になれなかった。