防弾少年団は私の彼？ (ページ45)

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アイドルの彼。２ JK ページ45

タオルを振り回しながら走って私もいる区画の目の前のステージに立つ彼。

ぐるりと辺りを見回して、あれ、私を探してくれてるのかな、なんて自惚れてみたら、

パッと目があって、頭の上でハートマークを作った。
その途端、周りのファンたちがキャァァァァ！と沸き立つ。
沸き立っている間に、ジョングクは
『ヌナ』
そう口を動かしたような気がした。

さっきまで舞台の上で歌う彼は、もしかしたら私の彼じゃないんじゃないかって、
実はいつも私がご飯を作ってあげたり膝枕をしてあげたり、抱きしめたりキスをしている彼は、ジョングクじゃなくて幻だったんじゃないかって、
そんな風にどこかものさみしくも感じていたのに、
ヌナ、って口を動かす彼は、私のよく知ってるジョングクだった。

歓声の中はけていった彼ら。
私も会場をでて、近くのカフェに一旦入る。
すると、携帯が鳴って、

『ヌナ！もう帰った？』

とメッセージがきた。

「もう帰るよ。」

『そっか、気をつけて帰ってね。来てくれて、ありがとう。これから打ち上げだから、終わったら連絡するからね。』

私はコンサートだけでも胸がいっぱいで、帰ってからもなかなか眠くならなかった。

♩～
23時半になってから鳴った携帯。
私は表示された名前を確認して電話を受け取った。

『ヌナ！家に着いた？』

「うん、着いたよ(笑)ジョングクはもう打ち上げ終わったの？」

『終わった！』

そう言う彼は少し息切れていて、

「どうしたの？走ってるの？」

と聞けば、返事の代わりに、

♩ピンポーン

…まさか。