【金カム】超絶社畜がトリップしてイキイキしだす夢小説 (ページ44)

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４ー１５ページ44

『でもね！』

遠くを見つめていたAは再び杉元に笑いかける

『今日２人に会ったら大丈夫って思ったの』

彼がいればきっと

『初めてだったんだアシ(リ)パが楽しそうに私のチセに遊びに来てくれたの』

「！」

杉元はアシ(リ)パがこのコタンに何度も足を運んでいることを知っている
だがその全てが明るい感情ではないことを聞き驚いた

『きっと杉元ニ(シ)パのおかげ！ありがとう！』

手を止め杉元と向き合い
そして深く頭を下げる

『私が言っても何様だって思うけど本当にありがとう！』

Aは自身の毛皮に手をかけ

『これは杉元ニ(シ)パに受け取って欲しい』

羽織るのをやめ前へ

『誰よりも相応しいと思う』

彼の返答を待つ

「嬉しい申し出だけど遠慮しとくよ」

『えっ』

あれだけの雰囲気で勿体つけもして言ったのにアッサリと断られてしまった

「その毛皮はAさんのもんだ」

『………理由は？』

自分が相応しくないと思っているからこそ納得がいかない

「アシ(リ)パさんは軽はずみでその毛皮を渡してないし俺もAさんが持つべきだと思う」

少なからず初対面の人間でもわかるくらいの信頼はそこにあったのだ

下げられた頭に失礼だとそう思った