Unrequited Love 【朔間凛月】 (ページ9)

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弓｢すいません、坊っちゃまがまだ食事中でして･･･。｣

桃｢うぅ〜、だって弓弦が作るご飯、野菜が沢山入ってるんだもん！｣

弓｢栄養バランスを考えてのことでございます。文句を言わずに食べてください。｣

桃｢ねぇA、野菜半分こしない？｣

『え？』

弓｢なんでA様に食べさせようとするんですか。ダメですよ。｣

桃｢そんなぁ･･･。｣

目がうるうるしていて、こちらに｢助けて｣と言っているような目線が送られる。

『弓弦さんの言う通り、野菜もちゃんと食べなきゃダメだよ？』

桃｢そんなー！Aは弓弦の味方するの？｣

『そういう訳じゃないけど･･･。ほら、野菜全部食べれたら、一緒に遊んであげるから。』

桃｢野菜食べなかったら？｣

『もう二度と桃李くんとは遊ばない。』

桃｢うぅ･･･、じゃあ食べる。｣

『よし、いい子いい子。』

少しずつ野菜を口に運び、目をぎゅっと瞑ってモグモグする。

(なんか、動物みたいで可愛いな。)

そんな桃李くんを見ると、思わずニヤけてしまった。

が、そのニヤけてしまった表情は弓弦さんの殺気で一瞬で消え失せた。

(怖っ･･･。)

ふと桃李くんの方を見てみると、手が止まっていた。

『どうしたの？』

桃｢ピ、ピーマンは流石に無理！｣

『あー、苦いからね･･･。』

弓｢なら、わたくしがあーんをして差し上げましょうか？｣

桃｢何でそうなるの！？嫌だよ、されるならAがいい！｣

『ええっ！？』

桃李くんが言葉を発したと同時に、弓弦さんが勢いよくこっちを見てきた。

ニコッと笑っているが、目は笑っていない。

謎の圧を感じる。